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マイナー・コンバージョン・コンセプト実践編(7)

【 枯葉(7) 】

●D7

 少し枯葉の話からは外れますが....。

 D7は「Gマイナー・キーのⅤ7でDオルタードスケールが使える」と理論書には普通書いてあります。それが前回のように「Dオルタード・スケールではなくE♭マイナー(ドリアン)スケール」と考えるのはどういうメリットがあるのでしょうか?

 ジャズギターの学習者全ての方に当てはまるとは思いませんが、僕のような「ロックからジャズの門を叩いた学習者」は納得いただけると思います。

 ロック出身者に「マイナースケール」というのはとても馴染みが深いものです。マイナーの名曲は腐るほどありますので、ロック系ギタリストはマイナースケールを使ったフレーズのストックは沢山持っているのが普通です。

 そこからフュージョンやジャズのギターに少しづつ気持ちが寄っていく過程で「ドリアンスケール」を自然に覚えます。Cマイナーのキーで「A♭ではなくA音」を鳴らすアダルトなサウンドに「ジャズ」を感じるようになってきますw。でも、それだけではスタンダードやバップは弾けません。そこで、「ソー・ホワット」「マイルストーン」のような「モード」を練習するようになります。コードチェンジがないので、充分対応できます。これでどんどんドリアンスケールのフレーズをストックしていくことになります。

 そんな中「オルタードスケール」で挫折します。でも、これが今までずっとやってきた「マイナー(ドリアン)スケールで弾ける」と考えることで、俄然世界が開けました。

 僕のマイナー・コンバージョン解説はこの気持ちをみなさんに味わってもらいたいというのが1番の目的です。

 下の動画はD7(♭9)上でE♭ドリアンを中心としたマイナースケールを弾いているものです。E♭ドリアンを弾きつつもフレーズの終止点をD音にしていることで、D7色を出しています。



 枯葉は今まで解説したコード進行の繰り返しですので、これで終わりです。もう一曲ほど実際の曲で解説します。もう少し色々なバリエーションを考えられる曲をセレクトしてみようと思います。
 
 来年もよろしくです。

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マイナー・コンバージョン・コンセプト実践編(6)

【 枯葉(6) 】

●D7

 6小節目のD7です。これが7小節目のGm7に向かうⅤ7であることがまず認識されていないとなりません。これがわからない方はジャズの理論書などに立ち返ってみてください。

 Ⅴ7はこの実践編でも最初の方に出てきましたね。Cm7ーF7ーB♭△7のF7、これはキーがB♭メジャーのV7です。今回はB♭メジャーの関係調であるGマイナーでのⅤ7、D7です。

 少しマイナー・コンバージョンと話が外れますが、枯葉はこのB♭メジャーとその関係調であるGマイナーが交互に出てきます。どこで転調したと考えられて、それぞれのコードがその転調した中でどういう機能や位置付けであるかを把握できないとやはりジャズを弾くのは厳しくなってきます。

 話を戻します。メジャーもマイナーもV7は考え方は一緒です。実践編(3)同様「V7は半音上のマイナーが弾ける」です。したがって、ここでは「D7 → E♭m」です。

 実践編(3)で「F7はⅤ7→テンションを加えてF7♭9♭13→最低音をF#にするとF#m6」

 こんな思考回路で半音上のマイナーにコンバージョンできると説明しましたが、今回は別の角度から補足します。

 D7をどう弾くかに一般的な理論書では「Dオルタードスケール」です。このオルタード・スケールというのが厄介で、ロック系出身の僕のようなギタリストには馴染みがなく、音もピンと来なくって指に馴染みにくいものでした。下の動画ではD7を鳴らした後にDオルタードスケールを弾いています。音を羅列しておくと

 D(R)-D#(♭9)-F(#9)-F#(3rd)-G#(#11)-B♭(♭13)-C(7th)です。カッコ内はテンションです。



一方、E♭マイナー(ドリアンスケール)を弾くと下の動画です。同じように音を羅列しておくと

 E♭(=D#)-F-F#-G#-B♭-C-D♭です。




 ほとんど同じですね。違いはDオルタードはDがあり、E♭ドリアンはD♭なだけです。

 でもD♭っていうのは「Dの半音下」なんで、「ルートのD音の経過音」と考えて使うことができます。また「Cの半音上」なので「7thのC音の経過音」としても使えます。

 要は使い方を気をつければ(ことさらにD♭の音を強調しなければ)「E♭ドリアンを弾くことは要はDオルタードを弾く」とも言えるわけです。あるいは、E♭ドリアンを弾くんだけど、「D7ってくらいなので、D音も弾く」と考えれば良いわけです。

 この部分はとても大事なことなので、次回からもう少し掘り下げて説明しようと思います。

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マイナー・コンバージョン・コンセプト実践編(5)

【 枯葉(5)】

●Am7(♭5)

 ペースが遅くてすみません。師走なもんで珍しく仕事が立て込んでおりますw

 さて続く5小節目のAm7(♭5)ですが、これはマイナー・コンバージョンのもっとも大事な部分の一つです。

 このマイナー7thフラット5thのサウンド、僕が学生時代のめり込んでいたツェッペリンやディープ・パープル等に代表される70年代ロック・ミュージックには全くと言っていいほど使われないサウンドでした。ロック・ミュージックはパワー・コード中心に組み立てられていたサウンドが多く、1度と5度のみで重厚なサウンドを出すのが当時のブリティッシュ・ロックの定番でしたので、♭5thは殆ど聴くことができまなかったのだと思います。
 一方、その後のめり込んで言ったフュージョンにはかなり多用されていて、この「哀愁漂うサウンドw」にのめりこみましたが、どうやって攻略するのか、何を弾いたら良いのかが全くわかりませんでした。

 一般的にはマイナー7thフラット5thは「ロクリアン・スケールを弾く」と理論書には書いてありますが、本の音符をひとつひとつ弾いてみても馴染みのない感じでピンときません。

 こう考えてはいかがでしょうか?

 Am7(♭5)は Cm /Aと考えます。Cmトライアド(C・E♭・G)の下でA音を鳴らすと、これは紛れもなくAm7(♭5)なので、Cのマイナー・スケール、しかもA音があるのですからCナチュラル・マイナーではなくCドリアン・スケールがしっくりきます。

 下の動画はAm7(♭5)上でCドリアン・スケールを使って演奏しています。



 1小節目から考えると、ここまでは極端な言い方すると全部「Cm」と考えて弾けてしまいます。

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マイナー・コンバージョン・コンセプト実践編(4)

【 枯葉(4)】

●B♭△7ーE♭△7(→Cm7 Cドリアン)

 B♭△7は前回まででCm7(Cドリアン)もしくはGm7(Gドリアン)にコンバージョンって話をしました。次のE♭△7をどう考えるかというと、C ≒ Am7 (C / A)ですからE♭≒ Cm7(E♭/C)と考えれますよね?したがって、ここもCm7(Cドリアン)にコンバージョンしてしまいます。

 すると、どうでしょう?前々回の解説で①Cm7(Cm7) - F7(Cm7) - B♭△7(Cm7)という説明をしましたが、なんとE♭△7を含めて4小節全てがCm7(Cドリアン)にコンバージョンして弾けてしまいます。

 この4小節Cm7ーF7-B♭△7ーE♭△7を全てCm7(Cドリアン)にコンバージョンして弾いたものが下の動画です。



 また次のの動画は、前回解説のCm7(Cm7)- F7(F#m6)- B♭△7(Gm7)にE♭△7(Cドリアン)を追加して4小節弾いています。



 違いわかりますか?

 最初の動画はV7→Iというドミナント・モーション感が希薄ですよね。当たり前です。全てCドリアンで弾いているわけですから。一方、動画2のV7で半音上のマイナーを弾くことはV7のオルタード・テンションを弾くことになり、ドミナント・モーションの動きが強力に出ます。

 また、B♭△7をCm7(Cドリアン)にコンバージョンする時とGm7(Gドリアン)にコンバージョンする場合との違いを感じてください。Gm7(Gドリアン)にコンバージョンすると、時折出てくるEナチュラル音で「おや?」と感じると思います。

 この違いをしっかりとつかんでください。

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マイナー・コンバージョン・コンセプト実践編(3)

【 枯葉(3)】

【 Cm7ーF7-B♭△7 】
 ②Cm7(Cm7)- F7(F#m6)- B♭△7(Gm7)

 前回ではこの3つのコードは上のようなコンバージョンではなく「全てCm7に置き換えてCドリアンで弾けますよ」って話でした。

 どう感じましたか?

 全て同じスケールなんで簡単で良いですが、一方単調で、「コードが変わった感」が希薄です。いわゆる「Ⅰに解決」みたいな、もっと言うと「ジャズっぽい」感じがあまりありません。

 今回はCm7は相変わらずそのままCドリアンを使いますが、F7にはF#m6にコンバージョンして、F#ドリアンを使ってみます。なぜ?の人は以前の投稿マイナー・コンバージョン・コンセプト(11)〜(13)を見てください。復習のためにもう一度書いておきます。

 F7はⅤ7→テンションを加えてF7♭9♭13→最低音をF#にするとF#m6

 思考回路は上の通りですが、「V7は半音上のマイナーが弾ける」と機械的に覚えてください。下の動画をご覧になってください。「F7♭9♭13→最低音をF#にするとF#m6」の部分を弾いています。



 次、B♭△7→Gm7のコンバージョンですが、ここは(7)(8)をご覧ください。注意点ですがGm7にコンバージョンした時はGナチュラル・マイナーを弾かず、Gドリアンを弾いてみてください。具体的に言うと、E♭を弾かずにEのナチュラル音を出してみてください。このテンション感と言うか、アダルトな魅力に取り憑かれたらあなたはもうジャズ・ギタリストにはまっていきますよw

 で、続けてCm7(Cm7)- F7(F#m6)- B♭△7(Gm7)のように弾いて見ると下の動画のようになります。



 ここでのE音はB♭△7の構成音としては♯4thにあたり、テンション感がかなりあります。以前も書いたかもしれませんが、マイナー・コンバージョン的に言うと、この部分は「B♭△7の♯4thを弾く」のではなく「Gm7にコンバージョンしてGドリアンを弾く」と言うことになり、僕もその様な思考回路になっているわけです。結果出てくる音は同じなのですが、マイナー・コンバージョン的発想はよりスケールライクなフレージングとなって、それがメリットでもあり、デメリットでもあるわけです。

スクリーンショット
プロフィール

武田 謙治

Author:武田 謙治
1962年生まれ 新潟県出身
小4よりクラシックギターを始める。
中学~高校時代はロック、フュージョンに傾倒。
慶應義塾大学入学と同時に、慶應ライトミュージックソサェティに所属し、ジャズの演奏を始める。
卒業後は、働きながら音楽活動を継続し、ジャズギタリスト布川俊樹氏に師事し、各種コンテストにも参加。
【主な受賞歴】
浅草JAZZコンテスト グランプリ受賞
吉祥寺JAZZコンテスト グランプリ受賞
横浜JAZZプロムナード '94 コンペティショングランプリ受賞 横浜市民賞受賞
キングレコード「日本ジャズ維新塾」 グランプリ受賞 岡安芳明賞受賞
 
1990年代は精力的に活動をしていたが、2000年に入り、十数年の間活動休止。2014年夏より活動を再開。現在は、都内を中心に、「日本一ギターのうまいサラリーマン」を目標にライブ活動中。


【ギター教えます】
 僕は有名ミュージシャンではないですが、ずっと独学でやってきて「ジャズのアドリブが全くできない」とか「そこそこ弾けるようにはなったが、なんかジャズっぽくないなー」など、自分のギター・プレイに不満な方や伸び悩んでいる方の気持ちは一番わかっているつもりですし、そんな方達の手助けができるかなーと感じています。また、このブログで連載している「Pat Martino奏法研究」や「ジャズギター裏口入学」等について「もっと詳しく教えてほしい!」とか「一週間に一回ペースの小出しでなく、時間をかけてじっくり教えてほしい」みたいな人にも力になれるかな?と思ってます。

 東京都杉並区に住んでいますので、通える方は僕の自宅、遠方の方や通うのは大変という方に「Skype」で教えています。レッスン頻度は教わる皆様に合わせて決めています。

 興味のある方はメールやメッセージ、もしくはブログのコメント送信等どんなやり方でも良いのでご連絡くだされば詳細をお伝えいたします。

 それではお待ちしています!!

Mail : rymk.takeda@gmail.com

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