Pat Martino奏法研究【完全版】 第6章 Phrase & Groove(5)
下の譜面を御覧ください。

まずは1小節目です。Amを想定したフレーズで、取り立てて解説の必要もないフレーズです。最後の音がE音なので、E7(ドミナント)からAmに戻る感じでしょうか。テンポはあまり意識しないでください。一応動画も貼っておきます。
次に2小節目です。1小節目と何が違うのでしょう。最後のE音が一オクターブ下、ギターでいうと、6弦の開放弦、つまり通常のチューニングでギターで出せる最低音です。同じく動画を貼っておきます。
パットは、ほぼ100%6弦開放弦のE音を弾く2小節目のパターンで弾きます。この効果は2つあると考えられます。
一つは音の高低差によるもの、もう一つは音量によるものです。
スムーズな流れと言う意味では、1小節目のフレーズになるのでしょう。ここで、あえて1オクターブ下のE音を弾くことで、意外性にハッとさせられます。
また、開放弦をあの強靭なピッキングで弾きますので、今までフレーズを弾いてきた音よりも大きくなりますし、多少音程がブレて、シャープ気味になります。
ギターの最低音をガツンと弾き、パシッと流れをここで止め、そして、新たな展開に突入、これはパットのアドリブソロの特徴でもあります。