僕の音楽史(16)
レッド・ツェッペリンの話から少し外れます。
まだロックの話ができる友達もいなかったので、音楽性は全く広がらず、新たにツェッペリンを聴き始めたくらいで、相変わらず僕のアイドルはユーライア・ヒープ、ディープ・パープル、そしてイエスでした。この年にリリースされたアルバムについて書いてみます。
<無限劇/ユーライア・ヒープ>

前作「スィート・フリーダム」がパッとしなかった印象でした。このアルバムは佳曲もありましたが、随分と小粒なアルバム、バンドになってしまったなという感じがしました。デビッド・バイロンのボーカルは相変わらず素晴らしいものではありましたが、「悪魔と魔法使い」「魔の響宴」なんかに比べると、いかにもイギリス的な「様式美」は消えうせていました。そうは言っても、やっぱり本格的の好きになった初めてのロックバンドではあったので、そう簡単には嫌いにはなりませんでしたし、やはりよく聴いていました。
<紫の炎/ディープ・パープル>

イアン・ギランとロジャー・グローバーが抜け、デビッド・カバーディルとグレン・ヒューズが加入した新生ディープ・パープル最初のアルバムです。リッチーとイアン・ペイスがフューチャーされた佳曲が多く、結構のめり込んで聴きました。ただ、正直言うと、やはりイアン・ギランのボーカルの方が好きでした。カバーディルのこぶしを聴かせたようなうな太い声やグレン・ヒューズのシャウトは好きではありませんでしたし、ベース・プレイが全く存在感なく今一つと思いました。そんなマイナス面はありましたが、それに余りあるくらいのリッチーの圧倒的プレイでしたので、よく聴きましたね。
<リレイヤー/イエス>

リック・ウェイクマンが抜け、彼のようなピアニストが他にいるかなと思ってましたが、心配無用でした。パトリック・モラーツ、いい感じです。曲も全3曲でA面1曲、B面2曲とあの名盤「危機」と同じ構成。曲も「錯乱の扉」や「サウンド・チェイサー」などかっこよく今でも大好きです。ただ、アルバム全体の音質(ミキシング?)があまり好きではなく、「危機」のような緊張感のある音作りにはなっていないのと絵的に金髪のリック・ウェイクマンがマントを羽織っての姿が見れないのは、少々残念なことくらいでした。
次回からは中学2年生(1975年)、この年から俄然聴くグループに広がりが出てきます。
お楽しみに。