マイナー・コンバージョン・コンセプト(12)
「G7(V7)はGオルタードスケールを使用」とジャズ理論書には必ず書いてあります。Gオルタードスケールの音を下に並べてみます。
G ー G#(A♭)ー A#(B♭)ー Bー C#(D♭)ー D#(E♭)ー F
ちょっとだけ音楽的な話をすると、G7の全てのオルタードテンションである♭9(G#)#9(A#)#11(C#)♭13(D#)を含んだスケールです。
それでは、前回解説した通り「G7(V7)→ A♭m6」、つまり「G7をA♭ドリアンで弾ける」ってことなので、A♭ドリアンスケールの音を下に並べてみます。
A♭(G#)ー B♭(A#) ー B ー D♭(C#) ー E♭(D#) ー F ー G♭
2つのスケールを比べてみてください。Gオルタード・スケールの音はG音以外は全てA♭ドリアン・スケールに入っています。いい加減な言い方をすると(笑)、「Gオルタード・スケールはA♭ドリアン・スケールとほとんど同じ」なのです。
このオルタード・スケールってのが、ロック・ギタリスト出身の僕には全く馴染みがなく、覚えられませんでした。ロック・ギタリストにとってオルタード・テンションは全く無縁のサウンドでしたし、これまた馴染みのない運指なのでいつまでたっても身につきませんでした。
一方、このオルタード・テンション、一音違いなだけで「馬鹿の一つ覚え」のドリアン・スケールで考えられることがわかって、一気に目の前が明るくなりました!
次回は実際のフレーズを弾きながら、G7 → A♭m6へコンバージョン時のちょっとした注意点やコツを解説します。
