FC2ブログ

マイナー・コンバージョン・コンセプト(7)

【C6 → Am7(1)】

 このコーナーの導入として実はすでに説明済みの部分ですが、繰り返し説明しますね。(3)の譜面と文章を下にコピペしておきますね。

↓↓↓

 左側はC6のコードです。構成音は下からC、E、G、Aです。同じ構成音で並び順を買えて見ます。最低音のルートCを一番上にあげて、逆に一番上の6度のA音、これを一番下に持って行って並び順を下からA、E、G、Cにします。最低音A音をルートと考えると、Am7コードになります。

 要するに、同じ音の構成なのだから、同じに考えて良いでしょう?つまり、C6コードはAm7で考えたって同じことでしょう?!って訳です。

 CCF20180821.jpg

 こんな理由からC6はAm7に置き換えて考えることができます。

 下の動画をみてください。C6のコードでAm7で使用可能なA ドリアンスケールやフレーズを弾いています。



 A ドリアンスケールの音は、これまた以前説明しましたが、念のため。

A Dorian Scale

  動画や譜面を見て何か気がつきませんでしたか?そうです。F#の音ですね。単純に考えると、C6はドレミファソラシド弾けば合うわけなので、F#の音がちょっと違和感ですよね。もう少し具体的に言うと、F#音は♭5thのテンションになるから、おや?って思うわけです。

 マイナー・コンバージョン的発想をしない方は多分F#音を弾く時は「♭5thを弾いてテンション感を出すぞ!」と考えて弾くのでしょう。一方、マイナー・コンバージョン的発想の僕は「C6→Amにコンバージョンして、♭5thを弾くからAドリアン・スケールを選択!」ってなるわけです。

 「Aドリアン・スケールを選択!」の「選択」の意味はこういう事です。Aマイナーで使えるマイナー・スケールはドリアンだけではなく、ナチュラル・マイナー、メロディック・マイナー他色々とあります。もしテンション感を出したくなく、ただのドレミファを弾こうと思った場合は「ドリアンではなくナチュラル・マイナーを選択」すれば、F#音ではなくF音となります。


 パット・マルティーノの場合は、基本全てドリアンで弾くことが多いので、上記の様にF#音が含まれていることがほとんどですね。

 C6なんてドレミファ・・・弾けば合うのに、なぜわざわざマイナーにコンバージョン??って思うでしょう。以前も書いた様に、これだけ見れば確かに無駄なことの様ですが、「他のコードについても全てマイナーで考える」という統一感がこのコンバージョンの目的ですのでお忘れなく!!


 質問を受け付けます!コメントやメッセージ、メール等で送ってください。

 

コメントの投稿

非公開コメント

G♯の音について

動画で弾いておられる G♯は
どう解釈したらいいでしょうか??
よろしくお願いします。

Re: G♯の音について

質問ありがとうございます。

C6をAm7に置き換えてAドリアンスケールでアプローチする時に
確かにAドリアンにはG#音はないです。

僕が動画で弾いているのは、「A音を出す前の経過音」としてG#音を使っているようですね。
アドリブ演奏、特にジャズの場合は、「目的の音の半音前や半音上からアプローチする」場合によっては
「目的の音の半音上→半音下→目的の音」のように両脇を挟んでから音を出す場合がよくあります。
A音を出す時にA#→A♭→Aみたいな感じですね。

G♯音を使う場合は、マイナー・コンバージョン的にはもうひとつありますが、ここでは長くなってしまいますし
動画で説明したいので、このテーマ、「質問箱」の中で取り上げて説明するようにしたいと思います。

数日時間をください。よろしくお願いします!

> 動画で弾いておられる G♯は
> どう解釈したらいいでしょうか??
> よろしくお願いします。

ありがとうございます。

> 武田さん

すみません アドレス迷子になってしまい
訪問出来ませんでした。

丁寧なご回答ありがとうございました。

また勉強させて頂きます!!
プロフィール

武田 謙治

Author:武田 謙治
1962年生まれ 新潟県出身
小4よりクラシックギターを始める。
中学~高校時代はロック、フュージョンに傾倒。
慶應義塾大学入学と同時に、慶應ライトミュージックソサェティに所属し、ジャズの演奏を始める。
卒業後は、働きながら音楽活動を継続し、ジャズギタリスト布川俊樹氏に4年間師事。その後、自己のバンドで各種コンテストに参加する。
【主な受賞歴】
浅草JAZZコンテスト グランプリ受賞
吉祥寺JAZZコンテスト グランプリ受賞
横浜JAZZプロムナード '94 コンペティショングランプリ受賞 横浜市民賞受賞
キングレコード「日本ジャズ維新塾」 グランプリ受賞 岡安芳明賞受賞
 
1990年代は精力的に活動をしていたが、2000年に入り、十数年の間活動休止。その後は2014年夏より活動を再開。
現在は、都内を中心に、「日本一ギターのうまいサラリーマン」を目標にライブや講師として活動中。


【ギター教えます】
 僕は有名ミュージシャンではないですが、ずっと独学でやってきて「ジャズのアドリブが全くできない」とか「そこそこ弾けるようにはなったが、なんかジャズっぽくないなー」など、自分のギター・プレイに不満な方や伸び悩んでいる方の気持ちは一番わかっているつもりですし、そんな方達の手助けができるかなーと感じています。また、このブログで連載している「Pat Martino奏法研究」等について「もっと詳しく教えてほしい!」とか「一週間に一回ペースの小出しでなく、時間をかけてじっくり教えてほしい」みたいな人にも力になれるかな?と思ってます。

 東京都杉並区に住んでいますので、通える方は僕の自宅、遠方の方や通うのは大変という方にはリモートでも教えています。レッスン内容や頻度は生徒の方々の希望に合わせて決めています。

 興味のある方はメールやメッセージ、もしくはブログのコメント送信等どんなやり方でも良いのでご連絡くだされば詳細をお伝えいたします。

 それではお待ちしています!!

Mail : rymk.takeda@gmail.com

カテゴリ
最新記事
最新コメント
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR