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Pat Martino奏法研究(40)

【第4章】マイナー・コンバージョン・コンセプト(応用編)

~オーギュメントと#9thコードへの応用(2)~


 前回の引き続きパット・マルティーノの楽曲「インターチェンジ」のイントロの進行を使って、マイナー・コンバージョンをオーギュメントや7th#9に適用するヒントを考えてみます。
Aug#9th

 前回の解説で「最初の2小節(Faug/E)をDmにコンバージョンしてDドリアン、次の2小節(E7#9th)はFmのコンバージョンしてFドリアンで弾ける」という話をしました。

 実際に2小節単位でDm(Dドリアン)、Fm(Fドリアン)を交互に毎回きちんと弾き分けるのは、ちょっとせわしないですよね。もっと大きくとらえたいところです。そこで、下のようにマイナー7th(ドリアン)の一発と考えて強引に弾いてしまうこともできます。

1.全てDm(Dドリアン)で弾く。
 奏法研究(38)のディミニッシュの時にお話ししたように、E7⇒Fm7が成り立つのであればE7⇒A♭m7、Bm7、Dm7も同様に成り立つはずです。こう考えるとFaug⇒Dm7、E7⇒Dm7、つまり4小節通してDm7(Dドリアン)と考える事が出来て、Dのマイナー一発感覚で弾くことができます。

2.全てFm(Fドリアン)で弾く。
 E7⇒(Fm7=A♭m7=Bm7=Dm7)なら、Dm7で弾ける部分をFm7で弾いてしまおう!ってことで最初の2小節をFm7(ドリアン)で弾いてしまえば4小節ともまとめてFm7(Fドリアン)で弾けることになります。

 もうここまでくると、理論でもなんでもないですし、音符一つ一つがきちんと理論的な裏付けがないと!って方は、こんないい加減な考え方では正直ダメと思います(笑)。でも、はっきり言っておきますが、フレーズ分析と彼の教則ビデオを見る限り、パット・マルティーノはこのように考えて弾いていると思います。
 
 理論的な裏付けがなく、強引な考え方でも、出てくる音が良ければそれで良いのですよ!

 次回はデモ動画を用意しようと思います。



テーマ : JAZZ
ジャンル : 音楽

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プロフィール

武田 謙治

Author:武田 謙治
1962年生まれ 新潟県出身
小4よりクラシックギターを始める。
中学~高校時代はロック、フュージョンに傾倒。
慶應義塾大学入学と同時に、慶應ライトミュージックソサェティに所属し、ジャズの演奏を始める。
卒業後は、働きながら音楽活動を継続し、ジャズギタリスト布川俊樹氏に4年間師事。その後、自己のバンドで各種コンテストに参加する。
【主な受賞歴】
浅草JAZZコンテスト グランプリ受賞
吉祥寺JAZZコンテスト グランプリ受賞
横浜JAZZプロムナード '94 コンペティショングランプリ受賞 横浜市民賞受賞
キングレコード「日本ジャズ維新塾」 グランプリ受賞 岡安芳明賞受賞
 
1990年代は精力的に活動をしていたが、2000年に入り、十数年の間活動休止。その後は2014年夏より活動を再開。
現在は、都内を中心に、「日本一ギターのうまいサラリーマン」を目標にライブや講師として活動中。


【ギター教えます】
 僕は有名ミュージシャンではないですが、ずっと独学でやってきて「ジャズのアドリブが全くできない」とか「そこそこ弾けるようにはなったが、なんかジャズっぽくないなー」など、自分のギター・プレイに不満な方や伸び悩んでいる方の気持ちは一番わかっているつもりですし、そんな方達の手助けができるかなーと感じています。また、このブログで連載している「Pat Martino奏法研究」等について「もっと詳しく教えてほしい!」とか「一週間に一回ペースの小出しでなく、時間をかけてじっくり教えてほしい」みたいな人にも力になれるかな?と思ってます。

 東京都杉並区に住んでいますので、通える方は僕の自宅、遠方の方や通うのは大変という方にはリモートでも教えています。レッスン内容や頻度は生徒の方々の希望に合わせて決めています。

 興味のある方はメールやメッセージ、もしくはブログのコメント送信等どんなやり方でも良いのでご連絡くだされば詳細をお伝えいたします。

 それではお待ちしています!!

Mail : rymk.takeda@gmail.com

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