Pat Martino奏法研究(40)
~オーギュメントと#9thコードへの応用(2)~
前回の引き続きパット・マルティーノの楽曲「インターチェンジ」のイントロの進行を使って、マイナー・コンバージョンをオーギュメントや7th#9に適用するヒントを考えてみます。

前回の解説で「最初の2小節(Faug/E)をDmにコンバージョンしてDドリアン、次の2小節(E7#9th)はFmのコンバージョンしてFドリアンで弾ける」という話をしました。
実際に2小節単位でDm(Dドリアン)、Fm(Fドリアン)を交互に毎回きちんと弾き分けるのは、ちょっとせわしないですよね。もっと大きくとらえたいところです。そこで、下のようにマイナー7th(ドリアン)の一発と考えて強引に弾いてしまうこともできます。
1.全てDm(Dドリアン)で弾く。
奏法研究(38)のディミニッシュの時にお話ししたように、E7⇒Fm7が成り立つのであればE7⇒A♭m7、Bm7、Dm7も同様に成り立つはずです。こう考えるとFaug⇒Dm7、E7⇒Dm7、つまり4小節通してDm7(Dドリアン)と考える事が出来て、Dのマイナー一発感覚で弾くことができます。
2.全てFm(Fドリアン)で弾く。
E7⇒(Fm7=A♭m7=Bm7=Dm7)なら、Dm7で弾ける部分をFm7で弾いてしまおう!ってことで最初の2小節をFm7(ドリアン)で弾いてしまえば4小節ともまとめてFm7(Fドリアン)で弾けることになります。
もうここまでくると、理論でもなんでもないですし、音符一つ一つがきちんと理論的な裏付けがないと!って方は、こんないい加減な考え方では正直ダメと思います(笑)。でも、はっきり言っておきますが、フレーズ分析と彼の教則ビデオを見る限り、パット・マルティーノはこのように考えて弾いていると思います。
理論的な裏付けがなく、強引な考え方でも、出てくる音が良ければそれで良いのですよ!
次回はデモ動画を用意しようと思います。