僕の音楽史(7)
まだ、小学校時代が続きます。
今まで2回に渡って書いてきたユーライア・ヒープにやや遅れて、兄が友人から「危機/イエス」を借りてきました。兄は随分と気に入っていたようですが、僕の評価はNGでした。理由は2つ、「曲が長すぎること」、「エレキ・ギターの音が三味線の音みたいでかっこ悪い」でした。イエスは、ユーライア・ヒープとほぼ同時期に来日していて、兄はしきりに「ユーライア・ヒープではなく、イエスの方を観に行けばよかった!」と悔しがっていましたが、僕は断じてそんなことはないと思っていました。ギタリストのスティーブ・ハウの使うギブソンのES-335やES-175なども、当時の僕にはとてもカッコ悪く見えました。また。キーボードのリック・ウェイクマンの経歴を見て、「クラシック出身の奴に何がわかる!」なんて感じていました。その時はほとんど聴かずにいました。
【危機】


数ヶ月後、兄が「これならどうだ!」ってことで、「こわれもの/イエス」を借りてきました、曲が短いからなのか、数ヶ月の間に音楽的に成長したのか、理由は全く分かりませんが、無茶苦茶気に入りました。毎日「ラウンド・アバウト」「南の空」「燃える朝焼け」を聴き続けました。このアルバムに、メンバー紹介のブックレットが付いていて、この時初めてボーカリストの「ジョン・アンダーソン」が女ではなく、男であることを知りました。
【こわれもの】

「こわれもの」が気に入ったので、「危機」を再度聴き直してみました。あんなに、好きにはなれなかったアルバムも、大好きになってしまいました。要は、自分があのアルバムの音楽性を理解できるほど熟していなかったってことだと思います。
その後、「イエスソングス/イエス」のライブ・アルバムが発売されます。なんと3枚組で、発売当初は確か¥4,700だったと思います。予約して、兄は発売当日買ってきました。兄と一緒に聴いて、驚愕しました。「あれだけのオーケストレーションをライブで再現できるなんて!凄すぎる!!」と思いました。しかも、ライブならではの、迫力満点の演奏でした。比較するのは変ですが、正直「ユーライア・ヒープとはレベルが違うぞ」と思ったりもしました。そして、クラッシック・ギターの素養のあるスティーブ・ハウの演奏を聴いて、当時つまらないと思いだしてきたギターレッスンも「いずれ役に立つ時が来る。我慢して習い続けよう」と思いなおしました。
【イエスソングズ】


「やっぱりイエスの方を観に行った方がよかったかもしれない・・・・。」
【音源コーナー】
ラウンドアバウト(こわれもの)
南の空(こわれもの)
燃える朝焼け(こわれもの)
シベリアン・カートル(危機)