【復活】僕のレコード棚公開します!(3)

このアルバムを初めて聴いたのは、僕が高校2年の頃(1978年)だったと思います。この時代はロックがジャズに歩み寄り、ジャズもロックの手法を取り入れ、フュージョン一大ムーブメントが起こり始めていた時代でした。僕自身も中学から聴いてきたロックに少しマンネリを感じ始めた時期でもありました。そんな中でこのアルバムを聴いて、一気にフュージョンの世界に入っていったと言える記念すべきアルバムです。
歪んでいない、でも、サスティーンが効いたギターの音色と16ビートの歯切れのよいカッティング、今では誰もがやっていますが、とにかくこの演奏が元祖と言えるものなのでしょう。アンソニーのピックを使用したアグレッシブなベースとハービー・メイソンの疾走感あふれるドラミングやフェンダー・ローズのエレピ音、どれをとっても素晴らしく、繰り返し聴いたアルバムのベスト10に入るものでした。
このアルバムはダイレクト・カッティングという一発録り(要はスタジオ・ライブ)なのですが、2テイクの演奏がアルバムとして存在します。僕が所有しているアルバムはテイク2の方だと思います。テイク1は、残念ながら見つけることができず、今だに持っていません。別のアルバムで、一部の曲でテイク1が聴けるのですが、リトナーのギターソロは僕の所有しているテイク2の方が好みです。
フュージョンが好きで、このアルバムを聴いたことのない人は、ビートルズや荒井由実を聴いていないに等しいくらいに感じます。「A面1曲目のキャプテン・カリブ、B面1曲目のキャプテン・フィンガーズを先に聴いた後、改めてアルバムを通して聴く」こんな聴き方を僕はおすすめします!!