僕の音楽史(240)
まだまだ有名ミュージシャンの紹介が続くこととなります。ピアニスト「柳隼一」君です。

彼とも以前紹介したギタリスト山口君や落合君と同じく中野ピグノウズで知り合っています。彼のことは、これまた、以前紹介したギタリスト松原君(ヨッシー)と一緒に演奏している動画を見ていたので、顔や演奏スタイルは何となくわかってはいましたが、それ以上の情報は全くありませんでした。この年の7月、僕のピグノウズのライブ演奏が終わるくらいの時にお店にふらっと現れたと記憶しています。その時はピアニスト「柳隼一」君とはわからず、ママさんに言われるままスタンダード曲にシットインして演奏してもらいました。演奏が終わった後、ママさんが「あの人はプロの方ですけど、チャージはいただきますか?どうしましょう?」なんて聞かれたのを覚えています。あんな素晴らしい演奏を目の前で聴かされて、チャージなんかいただける訳はありませんw。
演奏後、彼と話をして「あー、あなたが、あの柳さんでしたか?!」って感じで、知り合うこととなりました。意外にも、僕のバンドのレギュラー・ピアニストの阿部君は既に彼のことを知っていました。「自宅マンションのピアノ弾きの人に柳君の生徒がいて、教えに来た柳君とエレベーターでばったり会った」とかなんとか言ってましたね。
柳君のプレイを聴いて(僕が言うのもおこがましいですが)、偉大なピアニスト達をとてもよく研究しているなと思いました。それも、チックとかハービーとかキースとかだけでなく、トミフラとかハンク・ジョーンズといった、もう少し古い世代のピアニストの演奏をしっかりと聴いてるなと感じました。もちろん、彼が本当に研究していたかどうかはわかりませんでしたが、少なくてもそういったエッセンスを僕は感じ取りました。そして、ひとたびスイッチが入ると、強力な「うねり」を生み出すピアニストに変貌していきます。また、音の立ち上がりが凄く早く、輪郭がはっきりしていて、とても躍動感があるように感じます。

この後、何回かピグノウズに彼が来た時に、遊びで演奏する機会がありました。住居も比較的近くのエリアでしたし、一緒に活動する機会があれば良いなと感じていました。実は、彼とはこれだけで終わることなく、一緒にデュオで活動を一年ほど続け、新潟に演奏ツアーに行くほどの濃い付き合いをさせていただくことになったのですが、その時の話はまた、話が進んだらしっかりご紹介しようと思います。