僕の音楽史(238)
書いていてあらためて思ったのですが、2017年というのは僕にとってとても重要な年、人脈がどんどん広がっっていった年だったんですね。座小田君(b)、佐野大介君(ds)に続けて、どんどん書いていきます。
ギタリストの山口廣和君をご紹介します。

彼と知り合ったのは、当時僕が活動の拠点にしていた中野ピグノウズというライブハウスに出演していた時です。彼は僕がこの店に出ているずっと以前から、この店にはジャムセッションや他のメンバーとのコラボで出演していたと思います。そして、彼は住んでいる自宅もお店の近く?ということもあり、彼はライブ以外にもよく顔を出していたこともあって、自然と知り合いになって、アフターで一緒に音出しして遊んだりしていました。
もともとジョー・パスをきっかけにジャズギターを始めたようなことを言っていましたし、メセニーやジョンスコなんかも好きで影響を受けたなんてことも聞きましたが、出てくる音は、当時から彼と同世代(たぶん40代前半?)の人たちとは違っていて、強力なオリジナリティがありました。いわゆる「ジャズ・ギタリスト」ではなく、なんだろう?「ジャズもできるギタリスト」。でも、そのジャズも...というのが、決して半端な、たしなむ程度ではなく、ほんまもんのジャズみたいな、そんなギタリストでした。
彼の特徴は、エレクトリックより、むしろメインにクラシックギターを演奏することです。それも、ただ単に「ナイロン弦のガットギターを弾く」というのではなく、12弦ギターやリュートのような楽器まで使用し、ジャズ、クラシック、現代音楽、民族音楽との融合みたいなことをやっている、とても才能あふれたギタリストです。
今では「Voltex box」というリーダーバンドを率いて、まさに上に書いたような音楽世界を実現していますが、僕と知り合った当時は、まだ、この音楽世界は彼の頭の中だけにとどまっている状態で、彼と一緒のギグの時には、彼から「熱い思い」を聞いていました。「早く実現して、軌道に乗ればいいな」と思っていましたので、今の彼のめざましい活動を見ると、本当にうれしく思います。CDの方も是非聴いてみてください。

彼とはこの当時から約1年くらいDuoで何回かのギグをやったと思います。もちろん、僕と一緒に演奏する時は、彼の色々な顔の一つ、「ジャズの顔」でお付き合いいただきました。僕のギターは当時も、マルティーノ、ベンソン、メセニーのパクリみたいな感じでしたので、強力なオリジナリティを持つ彼との演奏は「異種格闘技」だったかもしれません。
今後の活躍も期待しています!
