Pat Martino奏法研究【完全版】 第6章 Phrase & Groove(4)
下の譜面と動画を参照ください。

前回との違いは3連の頭の音はE音(2弦5フレット)ではなく、B音です。しかも、2弦の開放弦の音を出します。このフレーズをB♭7で弾きます(ちなみに前回のフレーズもB♭7想定です。)。B♭7でB音、つまり♭9thの音になるので、おや?って感じに聴こえます。この動画のような速度、あるいはもっと遅いテンポでは、その違和感が強くて、もしかしたら使えないかもしれませんが、パットはかなり速いテンポでこれを使ってきますので、その違和感がむちゃくちゃかっこよかったりします。下の動画のようにこのフレーズを1フレットずつ上げていったり、下げていったりと俄然ソロを盛り上げていきます。
これ、パットはあえて♭9thのB音を選んで使っているのでしょうか?僕は多分違うと思っています。たまたま2弦の開放弦がB音だっただけで、「B音が欲しかったのではなく、開放弦を鳴らした、その音がたまたまB音なだけ」、物理的な理由なのだと思います。
今後も紹介することになると思いますが、彼はこういうのが非常に多いです。音程から来るのではなく、指板や運指から選択された音を弾いてるフレーズ(と思われるもの)がたくさんあります。