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マイナー・コンバージョン・コンセプト総合編

【Visit(6)】

 続いてVisitのA♭13/D7#9の2小節ですが、これはマイナーコンバージョンをかじっている方は一番大切な部分の一つですね。この曲はKeyがGのブルースですから、D7#9はⅤ7、その前のA♭7はその裏コードです。ここでのコンバージョンはもうほとんどこれ一択です。

 D7#9 → E♭m(E♭ドリアン)

 「V7thは半音上のマイナー」と考えても良いですし、

 D7#9 → A♭7(裏コード) → E♭m(A♭のマイナーコンバージョン)

 と考えてもオーケーです。

 動画はサビのC7(13)から8小節を繰り返していますが、解説の5、6小節部分しか弾いていません。



 これ、裏を返して言いますと、D7でE♭mを弾くと言うことは、裏コードA♭7を想定して弾く」ということとなり、これは「D7でオルタードを弾く」ってことになるわけです。だから、すごくジャージーな感じになります。

 僕はオルタード・スケールというものを弾けません。教則本には当然出てくるのですが、馴染みのない音の並びで覚えることが全くできませんでした。ですが、このマイナー・コンバージョンのおかげで、結果的にオルタード・スケールを弾いていることになります。僕の演奏はオルタード・スケールに縛られているようにむしろ聞こえているでしょうが、頭の中にオルタードの概念はありません。

 以上でパットの楽曲を題材にマイナー・コンバージョンの総まとめ・総復習を行ってきました。

 一旦は「マイナー・コンバージョン・コンセプト」については終わりです。知識的なことはこれだけ知っていれば十分と思います。後は「Pat Martino奏法研究【完全版】」の中で、必要があれば説明していきたいと思います。

 長い間、ご愛読ありがとうございました!

テーマ : JAZZ
ジャンル : 音楽

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プロフィール

武田 謙治

Author:武田 謙治
1962年生まれ 新潟県出身
小4よりクラシックギターを始める。
中学~高校時代はロック、フュージョンに傾倒。
慶應義塾大学入学と同時に、慶應ライトミュージックソサェティに所属し、ジャズの演奏を始める。
卒業後は、働きながら音楽活動を継続し、ジャズギタリスト布川俊樹氏に4年間師事。その後、自己のバンドで各種コンテストに参加する。
【主な受賞歴】
浅草JAZZコンテスト グランプリ受賞
吉祥寺JAZZコンテスト グランプリ受賞
横浜JAZZプロムナード '94 コンペティショングランプリ受賞 横浜市民賞受賞
キングレコード「日本ジャズ維新塾」 グランプリ受賞 岡安芳明賞受賞
 
1990年代は精力的に活動をしていたが、2000年に入り、十数年の間活動休止。その後は2014年夏より活動を再開。
現在は、都内を中心に、「日本一ギターのうまいサラリーマン」を目標にライブや講師として活動中。


【ギター教えます】
 僕は有名ミュージシャンではないですが、ずっと独学でやってきて「ジャズのアドリブが全くできない」とか「そこそこ弾けるようにはなったが、なんかジャズっぽくないなー」など、自分のギター・プレイに不満な方や伸び悩んでいる方の気持ちは一番わかっているつもりですし、そんな方達の手助けができるかなーと感じています。また、このブログで連載している「Pat Martino奏法研究」等について「もっと詳しく教えてほしい!」とか「一週間に一回ペースの小出しでなく、時間をかけてじっくり教えてほしい」みたいな人にも力になれるかな?と思ってます。

 東京都杉並区に住んでいますので、通える方は僕の自宅、遠方の方や通うのは大変という方にはリモートでも教えています。レッスン内容や頻度は生徒の方々の希望に合わせて決めています。

 興味のある方はメールやメッセージ、もしくはブログのコメント送信等どんなやり方でも良いのでご連絡くだされば詳細をお伝えいたします。

 それではお待ちしています!!

Mail : rymk.takeda@gmail.com

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