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マイナー・コンバージョン・コンセプト総合編

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 まず最初の8小節、G13-A♭13の繰り返し部分です。

 この曲は変形ブルースですから、それこそ「マイナー・コンバージョン」なんて難しく考えずに、KeyがGのブルースと考えて「Gブルース・ペンタトニック」でアドリブすることができます(下の動画参照)。ただ、ここは「マイナー・コンバージョン・コンセプト」のコーナーですから、これについての解説は行いません。パットは「マイナー・コンバージョン」ばかりが取り沙汰されますが、この「ブルース・ペンタ」のフレーズが実に強力です。





 まず最初にコンバージョンで考えられるのは、G13(G7)ですからDm(Dドリアン・スケール)ですね。Dドリアンってのは、「レから始めるドレミ...」「レミファソラシドレ」要するに「ドレミファソラシド」ですから、とても弾きやすいですね。まずは下のコンバージョンを頭と体に叩き込んでください。基本中の基本です(下の動画参照)

 G13(7)  →  Dm(Dドリアン)



 少し話を発展させましょう。

 A♭13は次の小節のG13に向かう経過和音、半音進行ですから、あまり気にせず上のように「G13(7)一発」と考えて、ずっとG13(7)のコンバージョンであるDドリアンで弾いていますが、今度はあえてA♭13(7)を意識して、E♭m(E♭ドリアン)を弾きます。コードに合わせて、その都度半音進行で弾き分けても良いですが、少しせわしなくなりますから、ある程度の長さをE♭ドリアン(A13)で弾き切ります。そして、適当なところでDドリアン(G13)に戻ってくるようにします。「A♭13を無視してずっとG13で弾ける」のなら、逆転の発想で、「G13を無視してずっとA♭13で弾ける」ってわけです。



 これは 「G13(7) をE♭m(E♭ドリアン)でコンバージョンしている」ということとは違いますが、アウト感を得るための一つの方法です。


 それでは次回もお楽しみに!

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テーマ : JAZZ
ジャンル : 音楽

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プロフィール

武田 謙治

Author:武田 謙治
1962年生まれ 新潟県出身
小4よりクラシックギターを始める。
中学~高校時代はロック、フュージョンに傾倒。
慶應義塾大学入学と同時に、慶應ライトミュージックソサェティに所属し、ジャズの演奏を始める。
卒業後は、働きながら音楽活動を継続し、ジャズギタリスト布川俊樹氏に4年間師事。その後、自己のバンドで各種コンテストに参加する。
【主な受賞歴】
浅草JAZZコンテスト グランプリ受賞
吉祥寺JAZZコンテスト グランプリ受賞
横浜JAZZプロムナード '94 コンペティショングランプリ受賞 横浜市民賞受賞
キングレコード「日本ジャズ維新塾」 グランプリ受賞 岡安芳明賞受賞
 
1990年代は精力的に活動をしていたが、2000年に入り、十数年の間活動休止。その後は2014年夏より活動を再開。
現在は、都内を中心に、「日本一ギターのうまいサラリーマン」を目標にライブや講師として活動中。


【ギター教えます】
 僕は有名ミュージシャンではないですが、ずっと独学でやってきて「ジャズのアドリブが全くできない」とか「そこそこ弾けるようにはなったが、なんかジャズっぽくないなー」など、自分のギター・プレイに不満な方や伸び悩んでいる方の気持ちは一番わかっているつもりですし、そんな方達の手助けができるかなーと感じています。また、このブログで連載している「Pat Martino奏法研究」等について「もっと詳しく教えてほしい!」とか「一週間に一回ペースの小出しでなく、時間をかけてじっくり教えてほしい」みたいな人にも力になれるかな?と思ってます。

 東京都杉並区に住んでいますので、通える方は僕の自宅、遠方の方や通うのは大変という方にはリモートでも教えています。レッスン内容や頻度は生徒の方々の希望に合わせて決めています。

 興味のある方はメールやメッセージ、もしくはブログのコメント送信等どんなやり方でも良いのでご連絡くだされば詳細をお伝えいたします。

 それではお待ちしています!!

Mail : rymk.takeda@gmail.com

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