僕の音楽史(211)
なんと2カ月も書いていませんでした。今日で内容的に一区切りがつくので書いてしまいます。
ギタリスト布川さんのレッスンを受け始め、バンド仲間を紹介してもらってからずっと10年程音楽活動を続けてきました。働きながら音楽活動をしている割には随分と華々しい活躍ができたように思います。日本各地、海外の演奏旅行、そして当時の関東での3大ジャズコンテストである浅草、吉祥寺、横浜ジャズプロムナードや日本ジャズ維新での最優秀賞獲得と就職活動中の学生に例えてみれば誇らしげに履歴書に書いてそれだけで内定が貰えるぐらいの内容にまでなりました。
この年の終わり位から少しづつライブ活動が減ってきました。少しマンネリで疲れてきたのも理由の一つではありましたが、一番の理由は「仕事」でした。
「2000年問題」ってのがこの頃から世の中を騒がせ始めていました。システム系の仕事をしている方は「そんなのがあったな!」と思い出す事でしょう。要は「日付を2桁で持っているシステムは99年と00年のデータの並び順が逆転し、不具合が起きる」というやつです。僕はシステム部でずっと働いていたので、この世の中の騒動に当然巻き込まれ、にわかに仕事の方が忙しくなってきました。もちろんそれだけなら忙しい合間を縫って活動を続けていったと思いますが、会社でめでたく昇進しました。小規模ではありますが担当の責任者を任されたりして、今まであまり関心がなかった「仕事」の方に気持ちがシフトし始めました。今まで「マネジメント」なんてやったこともありませんでしたが、急に「組織」や「人材育成」なんかを考えるにあたり、ビジネス本を読みまくったりして、いつのころからか頭の中に占める音楽の割合が急激に減っていきました。
私生活でも長男が小学校3年くらいから剣道を始め、休みの日は試合の応援に行ったり、剣道会の役員をやったりと父親的な活動も増えてくるにあたり自然とリハーサルやライブの機会が減っていきました。
特に「活動休止しよう」なんて決めたわけではありませんが、自然とライブはなくなりました。演奏後に次のブッキングをすることがなければ、自然と休眠状態になります。気持ちの上でも僕から音楽は出て行ってしまい、思い出すこともなくなりました。今まで出勤途中にいつも聴いていた音楽もいつのころからか「英会話」に代わっていましたし、自宅でも一切音楽を聴くことがなくなりました。ただ、ギターだけはたまに思い出して弾いていました。僕は「ジャズが好き」「ロックが好き」というより「ギターが好き」というタイプでしたから、いわゆる「練習」は全くしなくなりましたが「触る」ことはやめていませんでした。テレビを見ながらたまに数十分くらい弾き流す感じは続けていたと思います。そんな程度で満足してました。
「2000年問題」は結局、特に大したトラブルも起きませんでした。世の中的にも大騒ぎしていた割には大きな出来事はなかったように記憶しています。その後、比較的仕事も余裕ができて、活動を始める時間は充分出来たと思いますが、相変わらず気持ちが音楽に向かず、なんと十数年も音楽活動から遠のくことになってしまいました。
次回はずっと日付が10年ほど進んで、多分2007~8年?あたりから書くことにになると思います。まだ、記憶が整理できていないので、どの辺から書き始めるか悩んでおります。
ではでは。
