僕の音楽史(207)
随分と間が空いてしまいました(汗)。続きを書いていこうと思います!
オルガニスト高野正一さんとオルガン・トリオをやろうということになって、ドラムは誰に頼もうかという話になりました。高野さんにはこれといった候補がいないということなので、さてどうしたもんか?と考えました。僕はこの時点でこれまで一緒にやったドラマーはほぼ二人しかいません。リーダー・バンドで一緒にやっている西尾研一さん、そしてその前のレギュラー・ドラマーの宇山満隆君です。僕的には今現在一緒にやっているドラマーに頼むのも芸がないのでw、宇山くんに頼むこととなり、彼は快く引き受けてくれました。メンバーがこれで揃いました。高野正一(org)武田謙治(g)宇山満隆(ds)の3人です。


ドラマーについてはあまり考えることなく宇山くんにお願いすることとなったのですが、後から考えるとすごく良かったのだと思います。何故ならオルガン・トリオとは言っても、僕自身、いわゆる「王道のオルガン・トリオ」を目指していたわけではありませんでした。そもそもオルガン・トリオをやってみたいと思ったきっかけは、ギタリスト岡安芳明さんのレッスンを受けたことでもありましたが、僕のプレイが彼のようなオーソドックスなジャズ・ギタリストはちょっと違っていて、モード時代のマルティーノとメセニーの影響が非常に強く、いわゆるケニー・バレルやウェス、ベンソンのような王道のオルガン・トリオでのギタリストのようなプレイはできません(今でもそうか?)。僕がこんな感じですから、「ザ・ジャズ・ドラマー」ではなく、ややコンテポラリー寄り?のドラミングの宇山君はぴったりと思いました。また、高野さん的にもOGDというトリオで小泉清人さんというウェス直系のギタリストとすでに王道路線での活動を並行で行っていましたので、彼的にも宇山君のドラムはとても新鮮だったのだろうと思います。
本番のライブまで3人でリハをやることはなかったと思います。吉祥寺あたりのスタジオで高野さんと二人で一回だけスタンダードを中心に音出ししただけです。彼はオルガン・トリオを通じてマルティーノのことが大好きだったこともあり、僕がマルティーノのようなフレーズを弾くたびに、笑みを浮かべ「イェー!」と声をあげる、そんな中でギターを弾くのは大変気分が良いものでした。