僕の音楽史(206)
今回から1997年です。
1996年に結成した僕のバンド(武田・阿部・辻・西尾)について以前も書きましたが、「月2回のリハーサルをすることが楽しみなバンド」でしたので、あまり目立った活動はありませんでした。今までのコンテスト優勝つながりでこの翌年北九州に演奏旅行に行ったこと、数ヶ月に一回ペースで新宿Jで演奏していたくらいで、あまり記憶に残ったイベントはありませんでした。
この頃から自分のギター・スタイルが少しづつ変わってきた様に思います。もちろん根本的なところは相変わらずでしたがw、岡安芳明さんに数回レッスンを受け、彼のアルバムをよく聴いていたこともあり、少しオーソドックスな、いわゆる「王道のジャズ・ギター」を改めて研究していかなくてはいけないなと感じていました。そこで、ジョー・パス、ジム・ホール、ケニー・バレル、ウエス・モンゴメリーなどの偉人たちのアルバムをよく聴く様になっていました。また、マルティーノもリーダー・アルバムではなく、それ以前のサイドメンで活躍していた頃のCDを片っ端から買ってコピーしていました。
そんな影響もあってか、今までやったことのない編成、オルガン・トリオに挑戦してみたくなりました。ジャズ・ギタリストにとっては一度は通らなくてはいけない道と考えていました。幸い身近にオルガニストの知り合いがいました。このブログにも以前書いたことのあるミュージシャン「高野正一」さんです。彼とは浅草コンテスト繋がりで知り合いになっていました。彼自身もオルガン・トリオ「OGD」で浅草コンテストに僕らの数年前に出場し、優勝していましたし、一緒に「蔵王ジャズフェスティバル」に出演したりで、「今度一緒にやりましょう」なんてお互い言い合っていた仲でした。彼とのことは今後の活動の中で詳しく書いていきます。はっきりとした記憶はないのですが、僕の方から声をかけたはずですし、快く引き受けてくれました。


今のバンドはどうしようか?と考えましたが、それは継続して活動を続けようと思いました。以前の様に精力的に活動していたわけではないので、同時並行で十分働きながらでもやっていけると思いました。
これで「カルテット(ピアノ入り)でコンテンポラリー路線」と「オルガン・トリオで王道ジャズ・ギター」の2本柱で活動することとなり、音楽的には十分満足のいく感じになりました。