僕の音楽史(188)
以前も書きましたが、この頃のバンドはアルトサックスを入れたこともあって、テーマを弾き分けたり、ハモったりと多少バリエーションが増える一方、演奏時間が長くなる傾向がありました。また、フロントがもう一人いるのですから以前に比べ、ギターがあまり目立たなくなった気がします。そして、難しくもありました。
活動の拠点は「新宿J」と千歳烏山「J-MOOD」、そして昨年度までの浅草や吉祥寺、横浜コンテスト繋がりのイベント出演の仕事がありました。
このバンドは、今までのバンドと音楽活動に決定的な違いがありました。今までの活動の中心は「イベント」で、仕事がある、なしなどお構いなく「リハーサル」をしっかりやっていました。リハーサルすること、そのものが目的であって、とても楽しいものでした。ところが、このバンドはそれぞれのメンバーが既にプロとして活動を始めてましたし、ライブやイベントが比較的多かったので、リハーサルはあまり行えませんでした。また、そんなリハーサルを行う必要もないくらいの実力のあるプレイヤー達でした。その辺がなんとなく逆に不満であって、「自分のバンド」という気持ちが少し希薄になってきました。正直に言ってしまうと、彼らと一緒に演奏するだけの力が僕にはまだなかったのかもしれません。
こんな感じで活動をしていた頃、雑誌で見かけた2つのコンテストに応募しようと思いました。一つは「横浜ジャズプロムナード’94コンペティション」。これは昨年、別のメンバーで出演し、「Third Prize」を獲得したもの。要は「リベンジ」ですw。もうひとつは正確な名前はお覚えていませんが、キングレコード主催の「日本ジャズ維新」というものでした。
どちらのコンテストも、今まで録り溜めていたライブ録音があったので、それを応募して予選通過し、本選に出場が決まっていました。どちらのコンテストも課題曲と自由曲の2曲を演奏する内容でした。そこで、スケジュールが先の横浜ジャズプロムナードに向けてリハーサルを行うことにしました。