僕の音楽史(184)
武田、阿部、荻原、宇山の4人の活動は前回ご紹介した新宿Jのライブを最後に活動を休止しました。そして、新しいメンバーを考えていました。ずっとギター、ピアノ、ベース、ドラムスのカルテットでやってきたので、少し違う編成でやってみようかなと考えていました。
そう考えたのはたまたま買った2枚のCDが大きな理由でした。


「デイブ・ストライカー」というギタリストを知ったのは多分ジャズライフ誌の記事だったように記憶しています。「パット・マルティーノ直系の...」みたいな記事に少し興味を持って、何気なく購入したのだと思います。正直、あんまり期待はしていませんでした。今までこの手の記事に誘われ、何人かのギタリストのCDを買ってみましたが、気に入ったギタリストはいなかったからです。
確かに笑っちゃうくらいマルティーノのフレーズを弾いていました。僕がマルティーノのコピーし、よく弾いていたフレーズを彼も全く同じく弾いていたりしてw、「情報源が同じなら無理もなかろうw」なんて感じで親近感が湧いたりしました。フレーズは確かにマルティーノ直系でしたが、ノリやグルーブはマルティーノとは異質で、もっと粘っこく、ベッタリした感じです。今まではあまりこの手のノリのギタリストは好きではなかったのですが、ストライカーはなんか気に入ってしまいました。
この2枚はともに「スティーブ・スレイグル」というアルト・サックス奏者がいて、素晴らしいプレイを展開していました。ギターとのユニゾンやハモ等テーマは適度にアレンジされていて、「ギタリストのリーダー・アルバムに客演している」という感じではなく、バンド・サウンドとして実にカッコ良いものでした。
スティーブ・スレイグルというアルト吹き、実はこのアルバム以前にもマイク・スターンとのコラボ・アルバム「ハイ・スタンダーズ」を随分と愛聴していたこともあって、大好きな奏者でもありました。

「よし、今度はカルテットではなくクインテットで、アルト・サックス奏者を入れてやってみよう」と決めて、メンバーを探し始めました。