僕の音楽史(177)
蔵王ジャズフェスティバルで対バンだった「OGD」のメンバーと知り合いになったことで多少僕の音楽仲間の輪が広がりました。OGDというのはメンバーはギタリスト小泉清人さんとオルガン高野正一さんを中心に活動していたオルガントリオです。ただ、当時はアルトサックス松本英之君(当時は早稲田ダンモを卒業したばかり?)が参加していて、カルテット構成でした。

ギタリストにとってはオルガントリオというのは魅力的ですし、一度はやってみたい構成です。そして、何よりもギタリストの小泉さんのウェス・モンゴメリーに根ざしたオーソドックスなプレイは大変素晴らしいものでした。彼のプレイを聴いて「俺のギターはまだまだ半端もんだなw。うわべの格好良さばっかり真似してるだけだ。もっとジャズギターの伝統的なプレイを研究し直さなきゃなぁ」と感じ、改めてジョー・パスやブルース・フォアマンなどのプレイを再研究した覚えがあります。
また、オルガン高野さんの音楽の知識には驚かされました。その知識はジャズのみならず、僕の大好きな70年代ロックについても知識は豊富でした。また、オルガニストであることもあってか、一緒にプレイすることの多いジャズギタリストにも詳しく、特に僕の大好きなマルティーノの初期の作品について色々教えていただきました。


これをきっかけに、東京に戻ってから彼らのライブに一度シットインしてプレイさせてもらった記憶があります。今でも覚えていますが、その時に小泉さんと「オールド・フォークス」をデュオでプレイしました。自分の音と彼の音の「音の太さ」というか「音圧」の違いに愕然としました。フレーズばかり重視していましたが、やはり音楽というのは「音ありき」と改めて痛感させられた時でした。