僕の音楽史(167)
「バンド演奏全部聴いていたけど、褒められていたバンドはあなた達のバンドしか無かったわよ。絶対優勝だわ!」
コンテストの審査発表となりました。もちろんはっきりしたことは覚えてはいませんが、確かボーカル部門の方から発表があったのだと思います。
当時のパンフレットを見るとボーカル部門、バンド部門でそれぞれ敢闘賞、審査員特別賞、ベストプレイヤー、銅賞、銀賞、金賞、グランプリという多くの賞が用意されていたようです。バンド部門では10バンド出場していたようですから、全体の人数からしても、何らかの賞を取れる確率が比較的高いなとも考えられますが、テープ審査で50組くらいの応募があったそうなので、妥当なのかもしれませんね。
表彰式は下の賞の発表から順に行い、該当バンドが壇上に呼ばれて賞品、賞金の目録とトロフィー等を受け取るという普通の形態でした。順に敢闘賞、審査員特別賞、ベストプレイヤー賞の発表がありましたが、いずれも我々のバンドは呼ばれません。ここまで発表があったところで、まず入賞は確信しました。あんだけ褒められて、何も貰えないってことはないだろうと思いました。審査発表が進みます。銅賞、銀賞でも呼ばれません。
ここからは記憶がはっきりしてますw。ピアニストの阿部君が顔を緩めて僕を覗き込みながら言います。
「おや?おや?もしかして?もしかしますか〜?w」
金賞の発表です。なんと、呼ばれません。
「はぁ?マジですか?」
阿部君は少し意外な様子で僕に言います。
「金賞とグランプリは違うから!」
阿部君にすかさず僕は怒ったように突っ込みますw
ここまできて、さすがに僕はグランプリを確信しました。
そして、少し間をおいて「グランプリは武田謙治グループです!」
予想通り呼ばれましたw。メンバー4人と壇上に上がります。皆んな関心が無かった割には随分と嬉しそうにしていたので、少し安心したことを覚えています。
カミさんはもう満面の笑みですw。
