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僕の音楽史(166)

【1993年】

 そして、僕らの演奏の順番が回ってきました。

 予定通りパット・マルティーノの「The Great Stream」を演奏しました。僕らはまだ結成まもないこともあり、スタンダード以外のレパートリーは、これくらいしかありませんでした。

 この曲はマルティーノの代表曲でもあり、ギターファンの方はご存知の方も多いと思います。ギター&ピアノのソロを挟んで、難解?キメの多いテーマがあります。1コーラスが長いため、演奏5分と決められていたこともあり、ギターとピアノで1コーラスずつ取ろうとあらかじめ尺を決めていました。

 現在その時の演奏を聴くことができませんが、紹介文に書いた「正確無比なテクニック。溢れるごとく湧き出るフレーズ。完璧な我々の演奏をお楽しみください!」とは程遠い演奏だったと思います。少なくとも僕はですけどw。キメのテーマは崩壊することなく終えましたが、個人的にはジャズ・コーラスという慣れないアンプで最悪とも言える音質での演奏だったので、演奏を終えた直後はすごく落胆した記憶があります。

 演奏の後、審査員2人の講評を舞台上で聞きます。一人は僕がギタリストであることもあって、沢田駿吾さんだったと思います。もう一人は誰だったかは覚えていません。ふたりのコメントは揃って意外でした。

 「うまいね。素晴らしいよ。君たちアマチュアw?」

 予想に反して、高評価ですw。と言うか、それを通り越して大絶賛ですw。

 「リズムがスイングしていて、いいね。特にドラムは2拍4拍でしっかりハイハットを踏めている。アマチュアの人、これを正確に踏めない人たちが多いんだよ!素晴らしい!」

 何一つ問題点を指摘されず、好評のコメントをいただきました。

 コンテスト出場者の演奏が終わり、審査発表までの間に見にきていたカミさんと合流して、客席からゲスト・プレイヤーや昨年度グランプリのバンド演奏を聴きます。

 彼女は言います。

 「バンド演奏全部聴いていたけど、褒められていたバンドはあなた達のバンドしか無かったわよ。絶対優勝だわ!」

 彼女の心はもうオーストラリア旅行で一杯のようでした。w

 
IMG_3189.jpg

 

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プロフィール

武田 謙治

Author:武田 謙治
1962年生まれ 新潟県出身
小4よりクラシックギターを始める。
中学~高校時代はロック、フュージョンに傾倒。
慶應義塾大学入学と同時に、慶應ライトミュージックソサェティに所属し、ジャズの演奏を始める。
卒業後は、働きながら音楽活動を継続し、ジャズギタリスト布川俊樹氏に4年間師事。その後、自己のバンドで各種コンテストに参加する。
【主な受賞歴】
浅草JAZZコンテスト グランプリ受賞
吉祥寺JAZZコンテスト グランプリ受賞
横浜JAZZプロムナード '94 コンペティショングランプリ受賞 横浜市民賞受賞
キングレコード「日本ジャズ維新塾」 グランプリ受賞 岡安芳明賞受賞
 
1990年代は精力的に活動をしていたが、2000年に入り、十数年の間活動休止。その後は2014年夏より活動を再開。
現在は、都内を中心に、「日本一ギターのうまいサラリーマン」を目標にライブや講師として活動中。


【ギター教えます】
 僕は有名ミュージシャンではないですが、ずっと独学でやってきて「ジャズのアドリブが全くできない」とか「そこそこ弾けるようにはなったが、なんかジャズっぽくないなー」など、自分のギター・プレイに不満な方や伸び悩んでいる方の気持ちは一番わかっているつもりですし、そんな方達の手助けができるかなーと感じています。また、このブログで連載している「Pat Martino奏法研究」等について「もっと詳しく教えてほしい!」とか「一週間に一回ペースの小出しでなく、時間をかけてじっくり教えてほしい」みたいな人にも力になれるかな?と思ってます。

 東京都杉並区に住んでいますので、通える方は僕の自宅、遠方の方や通うのは大変という方にはリモートでも教えています。レッスン内容や頻度は生徒の方々の希望に合わせて決めています。

 興味のある方はメールやメッセージ、もしくはブログのコメント送信等どんなやり方でも良いのでご連絡くだされば詳細をお伝えいたします。

 それではお待ちしています!!

Mail : rymk.takeda@gmail.com

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