Pat Martino奏法研究(30)
それでは前回提示した「ADorian Horizontal Movement」の譜面を解説していきます。まず、今後の説明で共通に使っていく下の図の説明をしておきます。
ギターのネックを上から眺めた図になっています。ネックの中に番号が振ってありますが、この番号順に該当のフレットを押さえて音を鳴らしていくと、譜面の音が出るようになっています。どの指で押さえるかは、フレット図の下のポジション欄を参照してください。ポジションの第1,2・・は以前説明したポジションの位置番号、数字は1=人差し指、2=中指、3=薬指、4=小指で押さえることを表しています。
確認です。丸印の部分は下のとおりに音を出します。
「2弦19フレットを第2ポジションの3指(薬指)で押さえて弾く」ということです。
それでは始めましょう。
今回は1~3小節目のポジション移動です。第2ポジション→第1ポジションへの移動です。第2ポジションはオレンジ色、第1ポジションはピンク、2つのポジションの重なった部分はグレーです。以前説明した第2、第1ポジションの1オクターブ上で、楽器がフルアコの人は少々きついかもしれませんね。
1~12までは第2ポジションで、指番号を参照に弾いていってみてください。第2ポジションは、同ポジション内でも、3.4弦のみ1フレットのみ左に下がりますので、注意が必要です。
今回のポイントは赤字の番号部分です。13→14→15→16→17ですが、14、16は、以前の解説でも出てきた「音を飲む(ゴーストノート)」の位置づけですので、実質の移動は13→15→17と考えてください。13を第2ポジション1指(人差し指)で弾いた後、15→17と人差し指のまま移動し、17で第2ポジションから第1ポジションへの移動完了します。後は24まで第1ポジションの中で指番号に従って弾いてください。
このポジション移動、正しい指使いで体得しないと、長く、流れるような速いパッセージでのHorizontal Movementはきれいに弾ききることは絶対にできません。
あまり面白い部分ではないとは思いますが、しっかりやっていきましょう。
次回は、4小節以降を説明します。
ご期待ください!

