マイナー・コンバージョン・コンセプト実践編
●D7
少し枯葉の話からは外れますが....。
D7は「Gマイナー・キーのⅤ7でDオルタードスケールが使える」と理論書には普通書いてあります。それが前回のように「Dオルタード・スケールではなくE♭マイナー(ドリアン)スケール」と考えるのはどういうメリットがあるのでしょうか?
ジャズギターの学習者全ての方に当てはまるとは思いませんが、僕のような「ロックからジャズの門を叩いた学習者」は納得いただけると思います。
ロック出身者に「マイナースケール」というのはとても馴染みが深いものです。マイナーの名曲は腐るほどありますので、ロック系ギタリストはマイナースケールを使ったフレーズのストックは沢山持っているのが普通です。
そこからフュージョンやジャズのギターに少しづつ気持ちが寄っていく過程で「ドリアンスケール」を自然に覚えます。Cマイナーのキーで「A♭ではなくA音」を鳴らすアダルトなサウンドに「ジャズ」を感じるようになってきますw。でも、それだけではスタンダードやバップは弾けません。そこで、「ソー・ホワット」「マイルストーン」のような「モード」を練習するようになります。コードチェンジがないので、充分対応できます。これでどんどんドリアンスケールのフレーズをストックしていくことになります。
そんな中「オルタードスケール」で挫折します。でも、これが今までずっとやってきた「マイナー(ドリアン)スケールで弾ける」と考えることで、俄然世界が開けました。
僕のマイナー・コンバージョン解説はこの気持ちをみなさんに味わってもらいたいというのが1番の目的です。
下の動画はD7(♭9)上でE♭ドリアンを中心としたマイナースケールを弾いているものです。E♭ドリアンを弾きつつもフレーズの終止点をD音にしていることで、D7色を出しています。
枯葉は今まで解説したコード進行の繰り返しですので、これで終わりです。もう一曲ほど実際の曲で解説します。もう少し色々なバリエーションを考えられる曲をセレクトしてみようと思います。
来年もよろしくです。
