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マイナー・コンバージョン・コンセプト実践編

【 枯葉(7) 】

●D7

 少し枯葉の話からは外れますが....。

 D7は「Gマイナー・キーのⅤ7でDオルタードスケールが使える」と理論書には普通書いてあります。それが前回のように「Dオルタード・スケールではなくE♭マイナー(ドリアン)スケール」と考えるのはどういうメリットがあるのでしょうか?

 ジャズギターの学習者全ての方に当てはまるとは思いませんが、僕のような「ロックからジャズの門を叩いた学習者」は納得いただけると思います。

 ロック出身者に「マイナースケール」というのはとても馴染みが深いものです。マイナーの名曲は腐るほどありますので、ロック系ギタリストはマイナースケールを使ったフレーズのストックは沢山持っているのが普通です。

 そこからフュージョンやジャズのギターに少しづつ気持ちが寄っていく過程で「ドリアンスケール」を自然に覚えます。Cマイナーのキーで「A♭ではなくA音」を鳴らすアダルトなサウンドに「ジャズ」を感じるようになってきますw。でも、それだけではスタンダードやバップは弾けません。そこで、「ソー・ホワット」「マイルストーン」のような「モード」を練習するようになります。コードチェンジがないので、充分対応できます。これでどんどんドリアンスケールのフレーズをストックしていくことになります。

 そんな中「オルタードスケール」で挫折します。でも、これが今までずっとやってきた「マイナー(ドリアン)スケールで弾ける」と考えることで、俄然世界が開けました。

 僕のマイナー・コンバージョン解説はこの気持ちをみなさんに味わってもらいたいというのが1番の目的です。

 下の動画はD7(♭9)上でE♭ドリアンを中心としたマイナースケールを弾いているものです。E♭ドリアンを弾きつつもフレーズの終止点をD音にしていることで、D7色を出しています。



 枯葉は今まで解説したコード進行の繰り返しですので、これで終わりです。もう一曲ほど実際の曲で解説します。もう少し色々なバリエーションを考えられる曲をセレクトしてみようと思います。
 
 来年もよろしくです。

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プロフィール

武田 謙治

Author:武田 謙治
1962年生まれ 新潟県出身
小4よりクラシックギターを始める。
中学~高校時代はロック、フュージョンに傾倒。
慶應義塾大学入学と同時に、慶應ライトミュージックソサェティに所属し、ジャズの演奏を始める。
卒業後は、働きながら音楽活動を継続し、ジャズギタリスト布川俊樹氏に4年間師事。その後、自己のバンドで各種コンテストに参加する。
【主な受賞歴】
浅草JAZZコンテスト グランプリ受賞
吉祥寺JAZZコンテスト グランプリ受賞
横浜JAZZプロムナード '94 コンペティショングランプリ受賞 横浜市民賞受賞
キングレコード「日本ジャズ維新塾」 グランプリ受賞 岡安芳明賞受賞
 
1990年代は精力的に活動をしていたが、2000年に入り、十数年の間活動休止。その後は2014年夏より活動を再開。
現在は、都内を中心に、「日本一ギターのうまいサラリーマン」を目標にライブや講師として活動中。


【ギター教えます】
 僕は有名ミュージシャンではないですが、ずっと独学でやってきて「ジャズのアドリブが全くできない」とか「そこそこ弾けるようにはなったが、なんかジャズっぽくないなー」など、自分のギター・プレイに不満な方や伸び悩んでいる方の気持ちは一番わかっているつもりですし、そんな方達の手助けができるかなーと感じています。また、このブログで連載している「Pat Martino奏法研究」等について「もっと詳しく教えてほしい!」とか「一週間に一回ペースの小出しでなく、時間をかけてじっくり教えてほしい」みたいな人にも力になれるかな?と思ってます。

 東京都杉並区に住んでいますので、通える方は僕の自宅、遠方の方や通うのは大変という方にはリモートでも教えています。レッスン内容や頻度は生徒の方々の希望に合わせて決めています。

 興味のある方はメールやメッセージ、もしくはブログのコメント送信等どんなやり方でも良いのでご連絡くだされば詳細をお伝えいたします。

 それではお待ちしています!!

Mail : rymk.takeda@gmail.com

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