僕の音楽史(161)
武田謙治(g)阿部義徳(p)荻原光徳(b)宇山満隆(ds)
新しいメンバーで初めて集まって音出しをした時のことはあまり覚えていないのですが、記憶に残っていることがひとつだけあります。初めってやった曲(スタンダードだったはずですが)の演奏直後にベースの萩原さんが「宇山氏、いいねぇー」と声を発したことです。
ベーシストとドラマーの相性や信頼関係というのはバンドの要素としてとても重要と思います。そういう意味で、まずはこのバンドはいい感じになるぞという期待感が持てました。
この時のバンド4人の関係はこんな感じだったと思います。
・武田は荻原さんとは二度部室で一緒に演奏をしたことがある。
・武田は阿部君とは部室で知り合った。一度だけ荻原さんとリハをやった時に一緒に演奏したくらい。
・荻原さんのリーダーバンドはピアニストは阿部君。
・阿部君と宇山君は部室で一緒に演奏する音楽仲間。
・宇山君は武田と荻原さんと演奏するのは初めて。
ややっこしくて、どうでも良いかもしれませんがw、こんな感じだったと思います。要は、ほぼお互い初めてに近い感じだったてことです。
阿部君のピアノはとにかくグルーブや「うねり」があってとても素晴らしく思いました。ピアニストではないのでテクニカルな面ははっきりとはわかりませんが、右手のシングルトーンとそれに呼応する左手の「合いの手」のバランスがとてもカッコよく、まるで二人のピアニストがいるかのように感じました。
荻原さんのベースはまずは音が太く、音符が長くゆったりとしていて、そして何よりもメロディアス。歌心満載です。バンドを続けていくたびにだんだんベース・ソロが楽しみになったくらいです。
そして、僕にとって初のドラマー宇山君。西尾さんはいわゆる「60年代ジャズ・ドラマー」という感じでありましたが、宇山君はもう少しコンテンポラリーな感じで、ハイハットの切れ味は抜群でした。細い体でしたが、手足の筋肉がしっかり付いていて、特にバスドラのキックは強力だと思いました。
荻原さん、阿部君が東工大ジャズ研で宇山君が部室に住んでいるwwわけなので、初代バンドと同様に平日夜、もしくは日曜日の昼に東工大部室での2時間リハを月に2〜3回ほど行うようになりました。
