僕の音楽史(140)
前回お話しした様に、パット・マルティーノのアルバム2枚を購入したことをきっかけに、頭の中が全てパットに侵されてしまいました(笑)。この頃からリーダー・アルバムだけでなく、サイドメンでの演奏を含め、彼が演奏しているアルバムを片っ端から収集していきました。
暇さえあれば、パットのソロをコピーし、譜面にしていきました。この当時は採譜できても、実際に弾けるものは限られてはいましたが、とにかくおかまいなしに譜面に書き残していきました。大学受験の頃を思い出し、予定表を立ててひとつひとつ計画的にコピーしていきました。
この時期、彼は演奏活動を休止していた時代でした。雑誌に取り上げられることもなかったですし、インターネットなどない時代、もちろんYoutubeなどは当然ありません。とにかく、レコードに収められた「音」のみが唯一の情報でした。
まずは購入したばかりのアルバム「Visit」から順番に所有しているアルバムの気に入った曲の演奏を順番にコピーしていきました。その時の譜面は下の写真の通りですが、今でもたまに広げては復習したりしている僕の宝物の一つです。

ギル・ゴールドスタイン(p)とのデュオ・アルバム「ウィル・ビー・トゥギャザー・アゲイン」に収められている「ユー・ドント・ノウ・ホワット・ラブ・イズ」のコピーをしていた時にふと気がつきました。

「あれ?、Gm7(♭5)のフレーズ、この前コピーしたB♭m7のフレーズと全く同じだ。何でだろう?????」
これが、僕がマイナー・コンバージョンを発見したきっかけでした。