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僕の音楽史(135)

【1986年】

 この頃は仕事や結婚生活にも慣れてきて、ジャズギターをもう一度しっかりと(独学ですが...)学習しようという気持ちの余裕ができました。その時の学習の拠り所としていたのは下のレコードです。

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 この「ジョー・パス・ジャズ・ギター・クリニック(ライブ!)」は1982年武蔵野音楽院で行われた2日間に渡る彼のクリニックのライブ・レコードです。なんと言っても素晴らしいのは、32ページのブックレットに彼の話した内容が英語と日本語の対訳がつき、おまけに彼の弾いた全ての音が譜面になっていたことでした。譜面には全てコードネームが振ってありました。


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 絶対音感がない僕にとって、理論的な知識のない状態で和音を採譜するのは非常に困難で時間がかかる作業でした。結果として、単音のものばかり採譜していき、ただパラパラと単音で指を動かすだけの薄っぺらなギタリストになっていきました(これは今でもそうか?)。ジョー・パスは大好きでしたので、結構フレーズ・コピーはしていましたが、肝心のソロ演奏については今までコピー譜は購入していましたが、挫折していました。

 このレコードとブックレット、実はこの当時から現在に至るまで繰り返し何度も復習し直しています。写真を見れば、どんだけこの本を使っているかわかりますよね?!写真の中に当時の僕の練習メニューが手書きで書いてあって、非常に懐かしいですね。僕は好きなことには随分と几帳面でこんな計画表を必ず書き留めて計画表通りに毎日実践していたものです。

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 ここにジョー・パスの全てがあります。彼はこれ以上でもこれ以下でもありません。彼のやっていること全てを本人の口と楽器を使って惜しげも無く解説されています。ちっとも難しい考えなんかでてきません。そして奇抜なアイディアなんてひとつもありません。ジャズ理論がギターに合わせて忠実に構築されています。

 このレコードの最後にGブルースの模範演奏に譜面があって、当時は毎日毎日そればっかり練習していたように思います。そして、今でも練習し続けています。

 現在、このレコードは手に入るかわかりませんが、彼の教則本の中で、そして全てのジャズギター教則本の中で最高峰と思います。

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プロフィール

武田 謙治

Author:武田 謙治
1962年生まれ 新潟県出身
小4よりクラシックギターを始める。
中学~高校時代はロック、フュージョンに傾倒。
慶應義塾大学入学と同時に、慶應ライトミュージックソサェティに所属し、ジャズの演奏を始める。
卒業後は、働きながら音楽活動を継続し、ジャズギタリスト布川俊樹氏に4年間師事。その後、自己のバンドで各種コンテストに参加する。
【主な受賞歴】
浅草JAZZコンテスト グランプリ受賞
吉祥寺JAZZコンテスト グランプリ受賞
横浜JAZZプロムナード '94 コンペティショングランプリ受賞 横浜市民賞受賞
キングレコード「日本ジャズ維新塾」 グランプリ受賞 岡安芳明賞受賞
 
1990年代は精力的に活動をしていたが、2000年に入り、十数年の間活動休止。その後は2014年夏より活動を再開。
現在は、都内を中心に、「日本一ギターのうまいサラリーマン」を目標にライブや講師として活動中。


【ギター教えます】
 僕は有名ミュージシャンではないですが、ずっと独学でやってきて「ジャズのアドリブが全くできない」とか「そこそこ弾けるようにはなったが、なんかジャズっぽくないなー」など、自分のギター・プレイに不満な方や伸び悩んでいる方の気持ちは一番わかっているつもりですし、そんな方達の手助けができるかなーと感じています。また、このブログで連載している「Pat Martino奏法研究」等について「もっと詳しく教えてほしい!」とか「一週間に一回ペースの小出しでなく、時間をかけてじっくり教えてほしい」みたいな人にも力になれるかな?と思ってます。

 東京都杉並区に住んでいますので、通える方は僕の自宅、遠方の方や通うのは大変という方にはリモートでも教えています。レッスン内容や頻度は生徒の方々の希望に合わせて決めています。

 興味のある方はメールやメッセージ、もしくはブログのコメント送信等どんなやり方でも良いのでご連絡くだされば詳細をお伝えいたします。

 それではお待ちしています!!

Mail : rymk.takeda@gmail.com

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