僕のレコード棚公開します!(66)
僕のギター演奏からケニー・バレルを感じる方は一人もいないと思いますが(笑)、結構聴きましたし、好きなギタリストでもありました。そして、ジャズ・ギターを始めた初期の頃に最も聴いたギタリストかもしれません。
管楽器奏者との演奏も多いことから、ホーン・プレイヤーの方から「ケニー・バレル好き?」とよく聞かれることが多かったように記憶してます。
彼のプレイについての僕の評価は、あのコード・ワークの素晴らしさですね。左下の「ホエン・ライツ・アー・ロウ」ではスタンダード題材にたっぷりとその素晴らしさが堪能でき、一番聴いたアルバムの中の一つです。日本のギタリスト岡安さんが、昔はあんなにベンソンばりに弾きまくっていたのが、ケニーに魅せられて以来、口から出てくるギタリストは今でも「ケニー、ケニー」と言うのも分かります。演奏も実にアダルトに変貌しましたね。ここに紹介した写真のアルバム以外にカセットテープでもっとたくさん所有しています。
ただ、僕自身はケニーのようなギタリストとはまるで違うタイプでした。具体的に言うと、僕は「時間的にきちっと均等な8分音符」「割り切れる音符」を弾くギタリストでしたし、そういう奏法を目指していたこともあって、ギタリストとしてはほとんど影響を受けませんでしたし、コードプレイ以外はコピーしたことがありません。また、日本人にはこういった感じに弾くことは難しいですし、こういう弾き方を目指している人も岡安さん以外はあまりいないのではと思います。
ジャズ・ギターを勉強する過程では必ず聴いてほしいギタリストです。
