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マイナー・コンバージョン・コンセプト(24)

【 Fm7 / G Dm7♭5 / G 】

 Fm7 / G や  Dm7♭5 / G というコードは通常はあんまり見かけないコードですが、マルティーノの楽曲には必ずといって良いほど登場するサウンドで、これが彼のプレイのダークな雰囲気を形作っていると言えます。それぞれのサウンドは下のような感じです。





 分数コードだからといっても怖がる必要ありません。まず、分子のコードに着目します。Fm7ですからマイナーにコンバージョンすることなくFドリアンで弾けますね。また、Dm7♭5はFmにコンバージョンできます。わからない人は過去の記事(16)を復習してください。つまり、どっちもFmと考えてFドリアンでなんかいけそうです。

 次に分母に着目します。G音は最低音の指定です。先のFドリアンの中にG音が無ければ、Fドリアンで弾いた時に違和感を感じることになると思われますが、Fドリアンスケールの第2音、Fmの9thの音ですから全く問題ありません。

 下がそれぞれのコード上でFドリアンスケールで弾いたサンプル動画です。





 朝起きていきなり弾いたので、あんまりいい感じの演奏ではありませんのでご了承ください(笑)。

 ギタリストはFm7、Dm7(♭5)のコードをそれぞれ「押さえ方(指の形)」で覚えていて、何の音を鳴らしているか意識していない人が多いと思います。そのせいで、なんか「別の和音」のような気がするのでしょうが、どっちのコードもは構成音がF A♭ C で一緒で、上で説明している内容は至極当たり前のことを言っているだけです。


IMG_1405.jpg


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プロフィール

武田 謙治

Author:武田 謙治
1962年生まれ 新潟県出身
小4よりクラシックギターを始める。
中学~高校時代はロック、フュージョンに傾倒。
慶應義塾大学入学と同時に、慶應ライトミュージックソサェティに所属し、ジャズの演奏を始める。
卒業後は、働きながら音楽活動を継続し、ジャズギタリスト布川俊樹氏に4年間師事。その後、自己のバンドで各種コンテストに参加する。
【主な受賞歴】
浅草JAZZコンテスト グランプリ受賞
吉祥寺JAZZコンテスト グランプリ受賞
横浜JAZZプロムナード '94 コンペティショングランプリ受賞 横浜市民賞受賞
キングレコード「日本ジャズ維新塾」 グランプリ受賞 岡安芳明賞受賞
 
1990年代は精力的に活動をしていたが、2000年に入り、十数年の間活動休止。その後は2014年夏より活動を再開。
現在は、都内を中心に、「日本一ギターのうまいサラリーマン」を目標にライブや講師として活動中。


【ギター教えます】
 僕は有名ミュージシャンではないですが、ずっと独学でやってきて「ジャズのアドリブが全くできない」とか「そこそこ弾けるようにはなったが、なんかジャズっぽくないなー」など、自分のギター・プレイに不満な方や伸び悩んでいる方の気持ちは一番わかっているつもりですし、そんな方達の手助けができるかなーと感じています。また、このブログで連載している「Pat Martino奏法研究」等について「もっと詳しく教えてほしい!」とか「一週間に一回ペースの小出しでなく、時間をかけてじっくり教えてほしい」みたいな人にも力になれるかな?と思ってます。

 東京都杉並区に住んでいますので、通える方は僕の自宅、遠方の方や通うのは大変という方にはリモートでも教えています。レッスン内容や頻度は生徒の方々の希望に合わせて決めています。

 興味のある方はメールやメッセージ、もしくはブログのコメント送信等どんなやり方でも良いのでご連絡くだされば詳細をお伝えいたします。

 それではお待ちしています!!

Mail : rymk.takeda@gmail.com

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