マイナー・コンバージョン・コンセプト(20)
ちょっと間が空いてしまいました。今回から少し応用編という感じです。以前の講座が理解できている前提ですから、曖昧な人は復習しておいてください。
何回かに渡ってディミニッシュについて僕なりの考え方を話していこうと思います。
例えば「オール・ザ・シングズ・ユー・アー」とか「ドナ・リー」とかのサビ後のテーマに使われてますよね。オール・ザ・シングズを例にちょっと話します。
進行はこんな感じです。「D♭△7ーD♭m7(G♭7)ーCm7ーBdimーB♭m7....」の太字の部分です。
僕の場合はこのディミニッシュはコンバージョンしないで弾くケースが実は大体8割です。どう弾くかと言うと、まんまディミニッシュのスケールを乗降もしくは下降するか、このスケールをベースにしたお決まりフレーズを弾くかです。あるいは、テンポが早い時は、Cm7ーBm7ーB♭m7....のように半音進行でマイナー・スケールで降りて来ます。何故かと言うとディミニッシュ・スケールをベースにしたお決まりフレーズは運指が比較的難しく、テンポが速い時に指が回らない時が多いからです。
下に一応ディミニッシュ・スケールの音を下に並べておきます。短3度づつの音列で1オクターブ内に4つの音しかありません。具体的にはB-D-F-A♭です。譜面は2オクターブ書いてあります。

残りの2割はどう考えて弾いているかと言うと、マイナー・コンバージョンで考えます。僕はこのB DiminishをFm7と考えて、Fドリアン・スケールを中心にフレーズを組み立てます。
何でFm7にコンバージョンできるのでしょう??
B Diminish ≒ B♭7 → Fm7 という発想です。
ディミニッシュが半音下の7thコードの代理和音(?)として使われることは知っている人も多いと思います。簡単に音で説明するとC7の音はC・E・G・B♭です。一方、D♭DiminishはD♭・E・G・B♭です。ルートのCとD♭が違うだけで、残りの3つの構成音が一緒だからです。したがって、相互に代理として機能するわけです。だったら、もう一歩進んで、今まで説明して来たように B♭7→ Fm7 にコンバージョンして考えられるわけです。
こっから先、どんどん考えを発展させていきます。
お楽しみに!