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僕の音楽史(120)

【大学4年生(1983〜84年)】

 大学4年になりました。ライトのリズム隊のレギュラー・メンバーは総入れ替えとなりました。ベースはS君、ドラムはF君、ピアノはTさんになりました。みんな各々は上手でしたが、音楽性はバラバラでしたし、本来僕がまとめやくになるべきなのでしょうが、全くもってそんな手腕もありませんでしたし、興味の対象は自分のことだけでしたので、歴代の中ではあまりいい感じのリズム隊ではなかったと思います。
 
 この当時僕はPat Metheny Groupのライブ・アルバム「トラベルズ」に夢中でした。

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 このアルバムを聴くまでは、僕の中でのパットのお気に入りは「アメリカン・ガレージ」でした。そのあと発売された「オフランプ」は「ジェイムス」以外はあまり好きにはなれませんでしたし、最初にブレイクしたアルバム「サンロレンツオ」もギターの音色が今に比べるとかなり深いディレイがかかっていて、あまり好きにはなれませんでした。また、当時メセニーは指でビブラートをかける癖があって、それがどうも気になってギタリストとしてはそんなに好きな感じではなく、どちらかというともっとオーソドックスなタイプのギター弾きをずっと研究していました。

 それが、このライブ・アルバムを購入し、一変しました(笑)。「ついておいて」の何とカッコいいこと!スタジオ盤では通して聴いたこともないこの曲が自分に迫ってきます。そして、それに続く「ザ・フィールズ、ザ・スカイ」の素晴らしく歌うギターと圧倒的な構成力、「ストレート・オン・レッド」のライルの知的にノリノリのピアノ、「ソング・フォー・ビルバオ」の迫力、「ファーマーズ・トラスト」や「トラベルズ」の涙が出るほど美しいバラード、もうどの曲を聴いても感動モノでした。

 このアルバムから、僕はパット・メセニーのフレーズ・コピーを始めました。当時は「ザ・フィールズ、ザ・スカイ」をコピーし、レコードと一緒に弾くことが快感で、毎日馬鹿の一つ覚えのように弾いていました。ただ、当然音楽理論もわからないですし、コード進行も採れない、そんなレベルでしたから、全く同じようには弾けましたが、逆にアドリブで弾くことなどは全然できない、ただの「猿真似」でした。

 とにかく、ライトとして最後の年、さすがにこんな時期から卒業前のリサイタルの自分のフィーチャー曲のことを考えていたわけもありませんが、「上手くならなければ!」という思いが人一倍強く、他人の演奏やリズム隊のことなど考えている余裕はありませんでした。

 申し訳なかったと思います。

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プロフィール

武田 謙治

Author:武田 謙治
1962年生まれ 新潟県出身
小4よりクラシックギターを始める。
中学~高校時代はロック、フュージョンに傾倒。
慶應義塾大学入学と同時に、慶應ライトミュージックソサェティに所属し、ジャズの演奏を始める。
卒業後は、働きながら音楽活動を継続し、ジャズギタリスト布川俊樹氏に4年間師事。その後、自己のバンドで各種コンテストに参加する。
【主な受賞歴】
浅草JAZZコンテスト グランプリ受賞
吉祥寺JAZZコンテスト グランプリ受賞
横浜JAZZプロムナード '94 コンペティショングランプリ受賞 横浜市民賞受賞
キングレコード「日本ジャズ維新塾」 グランプリ受賞 岡安芳明賞受賞
 
1990年代は精力的に活動をしていたが、2000年に入り、十数年の間活動休止。その後は2014年夏より活動を再開。
現在は、都内を中心に、「日本一ギターのうまいサラリーマン」を目標にライブや講師として活動中。


【ギター教えます】
 僕は有名ミュージシャンではないですが、ずっと独学でやってきて「ジャズのアドリブが全くできない」とか「そこそこ弾けるようにはなったが、なんかジャズっぽくないなー」など、自分のギター・プレイに不満な方や伸び悩んでいる方の気持ちは一番わかっているつもりですし、そんな方達の手助けができるかなーと感じています。また、このブログで連載している「Pat Martino奏法研究」等について「もっと詳しく教えてほしい!」とか「一週間に一回ペースの小出しでなく、時間をかけてじっくり教えてほしい」みたいな人にも力になれるかな?と思ってます。

 東京都杉並区に住んでいますので、通える方は僕の自宅、遠方の方や通うのは大変という方にはリモートでも教えています。レッスン内容や頻度は生徒の方々の希望に合わせて決めています。

 興味のある方はメールやメッセージ、もしくはブログのコメント送信等どんなやり方でも良いのでご連絡くだされば詳細をお伝えいたします。

 それではお待ちしています!!

Mail : rymk.takeda@gmail.com

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