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マイナー・コンバージョン・コンセプト(17)

【 F#m7(♭5)→ Am 】

 昨年から2回にわたって「Dm7(♭5) → Fm 」を説明して来ました。「マイナー7thフラット5th」はロック出身のギタリストには馴染みがないコードで、ジャズを勉強している方々が挫折する部分でもあるのでしつこく解説しているのでありますが、今回は実践として、思いつきでいい題材を見つけたので締めくくろうと思います。

 パット・マルティーノのアルバム「コンシャスネス」の中の楽曲に「Willow」という曲があります。何とも言えないダークな雰囲気の曲なのですが 、そのダークな雰囲気を醸し出している理由としてこの曲のイントロ、インタールード部分が挙げられます。なんとF#m7(♭5)一発のリフとコード・サウンドです。このコード・サウンドに乗って、彼は得意のAm7(Aドリアン・スケール)で縦横無尽に弾きまくっています。

 最初、何でAマイナーで弾きまくってしっくりいくのかが理解できませんでした。「マイナー7thフラット5thはロクリアン」と理論書には書いてありますが、ロクリアン・スケールなんてさっぱりわかりません。のちにマイナー・コンバージョンの概念がわかってから、「Amで弾けばいいんだ!」と頭の中がスッキリしました。

 下の動画がそのイントロ部分をモチーフにして弾いてみた例ですので、参考にしてみてください。思いつき&やっつけで撮ったので、ところどころリズムが乱れたりしてますがお許しください。そして、この動画を見た後は必ずパットの演奏を必ず聴いてみてくださいね。僕の演奏の百倍はすごいですから。いや、比較になりませぬ。

 今年もこの講座よろしくお願いします!



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プロフィール

武田 謙治

Author:武田 謙治
1962年生まれ 新潟県出身
小4よりクラシックギターを始める。
中学~高校時代はロック、フュージョンに傾倒。
慶應義塾大学入学と同時に、慶應ライトミュージックソサェティに所属し、ジャズの演奏を始める。
卒業後は、働きながら音楽活動を継続し、ジャズギタリスト布川俊樹氏に4年間師事。その後、自己のバンドで各種コンテストに参加する。
【主な受賞歴】
浅草JAZZコンテスト グランプリ受賞
吉祥寺JAZZコンテスト グランプリ受賞
横浜JAZZプロムナード '94 コンペティショングランプリ受賞 横浜市民賞受賞
キングレコード「日本ジャズ維新塾」 グランプリ受賞 岡安芳明賞受賞
 
1990年代は精力的に活動をしていたが、2000年に入り、十数年の間活動休止。その後は2014年夏より活動を再開。
現在は、都内を中心に、「日本一ギターのうまいサラリーマン」を目標にライブや講師として活動中。


【ギター教えます】
 僕は有名ミュージシャンではないですが、ずっと独学でやってきて「ジャズのアドリブが全くできない」とか「そこそこ弾けるようにはなったが、なんかジャズっぽくないなー」など、自分のギター・プレイに不満な方や伸び悩んでいる方の気持ちは一番わかっているつもりですし、そんな方達の手助けができるかなーと感じています。また、このブログで連載している「Pat Martino奏法研究」等について「もっと詳しく教えてほしい!」とか「一週間に一回ペースの小出しでなく、時間をかけてじっくり教えてほしい」みたいな人にも力になれるかな?と思ってます。

 東京都杉並区に住んでいますので、通える方は僕の自宅、遠方の方や通うのは大変という方にはリモートでも教えています。レッスン内容や頻度は生徒の方々の希望に合わせて決めています。

 興味のある方はメールやメッセージ、もしくはブログのコメント送信等どんなやり方でも良いのでご連絡くだされば詳細をお伝えいたします。

 それではお待ちしています!!

Mail : rymk.takeda@gmail.com

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