僕の音楽史(116)
今回はライトではなくハイソの話。
「ハイソ」ってのは「早稲田大学ハイソサイェティ・オーケストラ」というビッグバンドです。僕が所属する慶応ライトのライバルっていうか仲間っていうか、まー、そんな感じの団体で、同じビッグバンドということもあって、共演する機会の多いバンドでした。
僕がレギュラー・メンバーになったD(2)年の秋以降からもすでに何回も共演していましたし、この年もひとつひとつの機会の記憶はないのですが、お互いの学園祭に客演したり一緒に演奏旅行(ビータ)に行ったりしてました。
ハイソにK君という同学年のギタリストがいました。残念ながらほとんど話す機会もなかったのですが、とても素晴らしいギター弾きでした。僕と同じくセミアコを使っていましたが、ジャジーなフレーズとツボを得たバッキングはとても刺激になりました。彼の音楽的なプロフィールはわかりませんが、明らか自分とは違うと思いました。僕のプレイは一言で言うと、「ロック・フュージョン系」のプレイでしたが、彼は明らかに「ジャズっぽくアダルト」でした。
ビッグバンドの曲でギタリストのソロがあることは稀だと思うのですが、K君の実力もあってか、共演した時にハイソが演奏する曲には必ず彼がソロを取る曲があって、聴く機会も多かったこともあり、妙に彼のことを意識するようになりました。ツイン・リバーブのギターアンプ(?)を使っていたせいか、すごくブライトな感じで、他の楽器群に埋もれることのないヌケの良い音だったように思います。
共演のステージでは大抵、それぞれのバンドで4〜5曲演奏したのちに、最後にハイソ&ライトで合同演奏する曲(深町純さんの曲)があって、その曲にはリズム隊のソロ・バースがありました。ソロはフュージョン系の7th一発だったので、僕は当然オーバー・ドライブ&ブルース・ペンタトニックでギンギン弾きまくったのですが(それしかできませんでしたのでw)、彼も同様のプレイで返してきたことにびっくりさせられましたし、音楽性の間口の広さに感心してしまいました。
こんな共演時の録音を、なぜかカセットテープで今でも所有していて、この前何十年ぶりかに聴きました。
懐かしい思い出です。
※写真は当時のハイソのものではありません。
