マイナー・コンバージョン・コンセプト(11)
一番大事なところでもあるので、何回かに分けてじっくりと説明しようと思います。
ここで言ってるG7はあくまでC△7に向かうV7の機能を持った7thコードのことで、前回までのD7とは少し話が違います。要は最終的にC△7というその楽曲のキーであるIメジャーに解決するV7のことと思ってください。このコードの料理の仕方しだいが一般的にいう「ジャズっぽい」かどうかの分かれ目になります。
G7(V7)→ A♭m6とはどういう意味かというと「V7の機能を持ったG7はA♭m6にコンバージョンして考えます」ということを表しています。
下の動画を見てください。
いわゆるG7→C△7て譜面に書いてあると、ロックやブルースの人は上のような押さえ方で弾いたりしていませんか?これではG7 → A♭m6という発想は全く生まれて来ません。別に悪いと言っているわけではありませんので誤解のないようにお願いしますね(笑)。
ジャズをかじってる人は例えばこんな感じで弾きます。下の動画です。
これはG7(13) → G7(♭13) → C△7のように弾いています。G7のところにテンション13thや♭13thを入れています。トップがE→E♭→Eのような動きを入れています。
ここでG7(♭13)に着目してください。もう一つテンション♭9thを入れてG7(♭9・♭13)を弾いてみます。それが下の動画です。
さて、このコードG7(♭9・♭13)のルートGをA♭に変えてしまえばA♭m6の出来上がりです。交互に弾いてみたのが下の動画です。最初はゆっくりとアルペジオで、最後の方はザッと音をカットして鳴らしてみます。
どうですか、大きなサウンド・カラーに大きな変化はないでしょう??当たり前ですよね。最低音の音がGかA♭の違いがあるだけで、後の音は一緒なわけですから。
これが、G7(V7) → Am6のようにコンバージョンできる理由です。
今回「音」で説明したことを次回は「音符」で説明したいと思います。
