2018年10月新潟ライブ紀行(11)
この状況を柳君に相談しました。「水分がたりないのでは?ポカリスウェットを飲むといいですよ!」と、わざわざ外の自販機で買って来てくれました。ママのあっこさんは、わざわざ暖かいタオルを用意してくれました。いつもは人の言うことなんて聞きもしない頑固なギタリストも、さすがにこんな時は何かにすがる思いで彼らの言う通りにしました。親切なお二人に感謝します!
「柳君、曲を1曲変更するよ。」
実は2セットでジム・ホールの楽曲「ワルツ・ニュー」を演奏するつもりでした。「いつか王子様が」のコード進行に乗せて、ピアノとギターのちょっと複雑なユニゾンのテーマがある楽曲です。二人のデュオはガンガンと飛ばす曲が多い中、この曲を演奏することが非常に効果的と考えていましたし、結構2人で練習してきたので、絶対やりたかったのですが、こんな指の状態ではとても集中して弾き切る自身がありませんでした。
2セットが始まりました。結論から言うと、おかげさまで「左指のつり」は一度も起きませんでした。
一曲目の「Visit」は3拍子の速い曲。がっつり弾きまくりましたが、指は平気だったこともあって、とりあえずほっと胸を撫でおろし、結構冷静な気持ちを取り戻せたと思います。次の曲はゆったりとした「ソーティス」、3曲目は先ほど書いたように「ワルツ・ニュー」からスタンダード「グレイター・ラブ」に変更したので、演奏中にアクシデントが起きても充分対処できます。そして、メセニーの「トラベルズ」〜エンディングの「グレイト・ストリーム」のピアノとのユニゾン〜弾きまくりで予定の演奏は終了しました。
東京では残念なことにあまりアンコールを要求されることはないのですが、「アンコール」の拍手をいただきました。本当に嬉しかったですね。これだからミュージシャンは辞められません。
先ほど演奏をやめた「ワルツ・ニュー」は「いつか王子様が」の「替え歌」と言うこともあったので、アンコールはあえて「いつか王子様が」を演奏しました。2セットはスタート時には気が動転していて、レコーダーを回していなかったので、プレイバックを聴くことはできませんが、今までこんなに気持ちよくこの曲を演奏できたことはありません。それほど「気」「パッション」の入った演奏ができたと思います。
こうして、新潟のライブは終了しました。色々ありましたが、結果的にはとても満足のいく演奏ができました。
次回はこの後のジャムと打ち上げ、そして今後の計画を書いて、ひとまず締めくくろうと思います。


