僕のレコード棚公開します!(2)

【ミュージシャン】
ブルース・フォアマン(g) ディック・ハインドマン(p) ピーター・バーシェイ(b) スコット・モリス(ds)
【曲目】
A面
1.ラバー・マン
2.スロー・ボート・トゥ・チャイナ
3.ハー・ネイム
4.チェイシン・ザ・ブルース
B面
1.コモン・タッチ
2.D.S.アル―デ
3.セニョール・マウス
ブルース・フォアマンのデビュー・リーダー・アルバムです。ブルース・フォアマンと言えば、30代くらいまでの方は、あまりご存知ないかもですね。僕ら世代(50代)の方は、知っている方も多いと思います。80年代、一大ブームを巻き起こした「リッチー・コール(アルトサックス奏者)&アルトマッドネス」というクインテットで、高速ビバップ・ラインをコールにユニゾンでぴったりとついていく相棒、そして流暢なビバップ・フレーズでソロを弾きまくっていたギタリストです。ちなみに、彼の前は「ヴィック・ジュリス」がレギュラー・メンバーでした。
僕は大学時代はフルバンドでギターを弾いていて、レパートリーでリッチー・コールの作品を取り上げたことで、彼のレコードを聴き、ブルース・フォアマンを知りました。彼の弾く流暢なビバップラインは、まだジャズ・ギターがろくに弾けなかったフュージョン小僧の僕にとっては、最高の教材でした。コールやフォアマンのアルバムを買いままくって、ほとんどのギター・ソロをコピーして、譜面に起こしていました。今でも僕のフレーズのボキャブラリーとして、彼のフレーズはたくさん残っています。僕は、チャーリー・パーカーからではなく、フォアマンやコールを通してビバップを知ったのです。
90年くらいに、一度自分のカルテットで来日したことがありました。確か銀座山野ホールだったと思います。もちろん見に行きましたが、空席が目立ち、少し残念な感じでしたね。でも、演奏は素晴らしいものでした。正統派ジャズ・ギタリストの演奏を見たのは、この時が初めてだったと思います。
A面1、2曲目とB面1曲目がおすすめです。とにかく、強力なビバップ・ラインに浸ってみてください!ラバー・マンは、コルトレーン・チェンジと言われるコード進行を取り入れたアイディアが光ります。スロー・ボート・トゥ・チャイナはピアノとの火の出るようなバトルを、そして、コモン・タッチのようなミディアム・スィングも抜群です。
「管楽器はちょっと苦手」な方は、彼のギターでビバップを学んでください!