僕の音楽史(101)
記憶にあまり自信がないのですが、僕がレギュラーになって間も無く、そしてライトとしてオフィシャルな初仕事で、なんとあのカシオペアの「神保彰」さんと共演の機会に恵まれました。たしか、日仏会館って場所だったような気がしてますが、あってますか??ライトOBの読者の皆さん。
当時の神保さんはカシオペアに入って2年くらい経った頃で、すでに確固たる地位を確立していたような感じでした。カシオペア的には「メイク・アップ・シティ」発売後で「クロスポイント」発表間近の一番の脂がのりきっていた時期でしたし、僕は相変わらず聴き続けていました。
ライトの中でもペーペーの僕はどんな経緯でこんな話になったのかは全くわかりませんが、「世界の神保」とは言っても僕の先輩たちにとっては「優しい先輩」って感じで、楽屋でも普通に接していたのはちょっとびっくりでした。ただ、ドラムの中村さんは当たり前ですが、少し緊張していた感じだったのを覚えてます。
数曲一緒にやったのか一曲だけだったのかも、これもはっきりとは覚えてませんが、確かサンバ調の曲の途中で、ドラムソロと現役ドラマー中村さんとのバトルがあったような気がしています。僕はギター弾きなので、神保さんのほぼ前に座っていたのですが、四分音符で踏むバスドラのキックの音圧があまりに強烈で、「振動で椅子が少しづつ前に動いていってるのではないか?」と感じるくらいだったことに驚いた記憶があります。
神保さんのドラムにはもちろん凄くてびっくりだったのですが、僕がもっと驚いたのは「カシオペアの神保彰」とほぼ互角に戦える中村さんのドラミングでした。16ビートのあの切れ味や十手観音のようなドラミングだけを比べてしまうと、確かに軍配は神保さんにあがっちゃうのですが、ミディアム・スィングでのノリは、もしかしたら....と思わせるほど抜群にスィングするドラミングでした。すみません、偉そうなこと言って(笑)。
何れにしても、先輩後輩であり師弟関係でもある2人がお互いをリスペクトしながら楽しそうに叩いてる姿を見たのはすごく気持ちの良いもので、なんか羨ましく感じました。
※この写真は僕が在籍時のライトとは無関係です。
