マイナー・コンバージョン・コンセプト(4)
今回は「そもそも何でコンバージョンするのか(どんなメリットがあるのか)?)について書いてみようと思います。
導入の時にも書きましたが、目的はひとつ「ショートカット」「思考回路の一本化」ってやつです。
どういうことかって言うと、大概の理論書、少なくとも僕が30年ほど前にジャズの理論書やギター教則本の理論編の部分を読むと下のようなことが書いてあります。
【アベイラブル・ノート・スケール】
C△7は イオニアン、Dm7はドリアン、Em7はフリジアン、F△7はリディアン、G7はミクソリディアン、Am7はエオリアン、Bm7♭5はロクリアン
この辺から僕はどの理論書を読んでも付いていけなくなりました。
「スケールを7種類も覚えられない!」
もちろん7種類とは言っても、CDEFGAB(ドレミファソラシ)、Cから始めればCイオニアン、Dから始めればDドリアン、Eから始めればEフリジアンスケールなので(これに気が付いたのも随分と後ですが.....)厳密には7種類ではなく、言ってみれば1種類のようななのですが、それにしてもコードを見るたびに「C△7だからCイオニアン、Em7だからEフリジアン....」は大変です。この思考回路は下のような感じです。
「コードを認識→7つのスケールの中から1つを選択する➡️選択されたスケールを弾く」です。
一方、マイナーコンバージョンは下のような感じです。
G7はDm7に置き換えてDドリアン、Bm7(♭5)もDm7に置き換えてDドリアン...(ここではなぜ置き換えられるかは説明しません)。ここの例でいうとどれもDm7に置き換えてDドリアンに弾いています。上と同じく思考回路を書くと下のような感じです。
「コードを認識→全てXXm7に置き換え➡️XXドリアン・スケールを弾く」
さあ、両方の考え方、どっちが難しいと思います?あ、上の矢印の違いは「→」は頭の中で置き換え、「➡️」は頭から身体(指)への置き換えです。
アベイラブル・ノート・スケールの場合は最初の「→」で7つのスケールを頭の中で一つ選択し、それを「➡️」で身体(指)に伝達します。当然選ばれたスケールによって、ギターでは指板上の運指は全部違って来ます。➡️で伝達された運指の種類はスケールの種類の数分、つまり7種類もあります。
一方、マイナー・コンバージョンは最初の→で色々なコードをXXm7に置き換えするわけで、この置き換えパターンは何種類もありますから、アベイラブルの場合と同じで記憶しなければいけないケースは何種類もあります。ここのめんどくささはあまり変わらないかもしれません。ところが「➡️」からが全くシンプルです。全てm7に置き換えたわけですから、ドリアン・スケールの運指(まー、色々なマイナー・スケールの置き換えがありますが、ここでは説明しません。)で全て弾けてしまいます。極端な言い方をしてしまいますと、ドリアン・スケールの運指さえ知っていれば、ギターの場合、フレットの平行移動で全てのコードが弾けてしまいます。
これが「マイナー・コンバージョン・コンセプト」の最大のメリットです。
「選択された7種類のスケールを弾き分ける」のと「全て1種類のスケール(運指)で弾く」
どっちが簡単かは明白ですよね?!
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内容は「マイナー・コンバージョン・コンセプト」に限りません。
一般的なジャズギターなら対応できます。
今時のとんがったサウンドはダメかもしれません(笑)。
