僕の音楽史(94)
1980年も明け、後期試験が終了するまでの間は、ライトは目立った活動はなかったと思います。そして、後期試験が終わると3月のリサイタルに向けて、ライトは合宿に入ります。このリサイタルは1年間の活動の集大成でもあり、F年(4年)のレギュラーメンバー最後の演奏でもありますので、それにむけての合宿は夏の合宿と同じくらいの厳しい練習に明け暮れる1週間でした。
確か合宿先は河口湖だったと思います。我々C年(1年)は楽器なんて触ることもなくひたすら「写譜」でした。ただ、以前も書いたように「デンスケ番」ってやつを交代でやっていたので、リサイタルでの演奏曲を聴くことはできました。
そんな中でも何回かこのブログでも書いてきた先輩アルトサックス奏者「淳平さん」をフューチャーした「アズ・タイム・ゴーズ・バイ」は最高にカッコよかったように記憶しています。通常の「バラード」での演奏ではなく「アップテンポ」で演奏されていて、テーマを吹くアルトの音色は艶やかで素晴らしかった!同じC年のアルト奏者小林君に聴くと、例のリッチー・コールが「キーパー・オブ・ザ・フレーム」と言うアルバムの中で、そんなアレンジでやっているとのこと。その時のライトの演奏はリッチーのテイクをフルバンドにアレンジしたものであるかどうかは記憶にないのですが、早速録音してもらい、久しぶりにまたリッチー・コールを聴くようになりました。

当時、リッチーのアルバムを聴いて「彼のリーダー・バンドは、何故かギタリストが参加している。珍しい!」と思っていました。アルトが吹くテーマとところどころユニゾンで弾いたり、リッチーの高速ビバップに対応できる素晴らしいギタリストが参加していました。僕がライトのレギュラーになってからも、この「アルトのユニゾン」ってのは譜面に書いてなくても勝手によくやったりしていましたし、大学卒業後に僕のリーダーバンドにアルトをメンバーに加えたりしているのは、実はここから来ています。今まで聴いてきたリッチーのアルバムに参加していたのは「ビック・ジュリス」というギタリストでした。リーダー・アルバムもたまたま見つけ、一枚購入していました。それが下のアルバムですね。

彼のギターはもちろん悪くはなかったですし、どちらかと言うと好きなタイプでした。でも、これから話題にしたいギタリストは今後の僕に大きな影響を与えててくれたギタリストで、ビック・ジュリスの後にリッチーのカルテットに参加したギタリスト「ブルース・フォアマン」の方なのです。

この話はまた次の回にでも。
あ、肝心のライトのリサイタルの事ですが、正直何も覚えていません(笑)。
こうして、淳平さんを含むF年のプレイヤー達はリサイタルの後にライトを卒業し、社会人第一歩を踏み出していったのでした。
お疲れさまでした!!