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僕の音楽史(92)

【大学1年生(1980年~81年)】

 僕が大学一年の頃、世の中の電機メーカーはこぞってミニコンポ(ちょっと小ぶりなオーディオ・セットの事です。プレーヤー、チューナー、アンプ、カセットデッキ、スピーカーが一体になったもの)を発売し、テレビでCMを流すようになりました。そんな中で、どこの電機メーカーかは忘れましたが、凄くカッコよい曲がコマーシャルで使われていました。その曲が「ユニコーン」で、下の写真のアルバムに収録されている曲だとわかり、早速買ってきます。

【TOCHIKA】
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 渡辺香津美さんの「トチカ」です。

 香津美さんは、1年ほど前に「リトナー」などフュージョンを聴き始めの頃「ギターワークショップ」や「マーメイド・ブールバード」を通じて耳にしていましたが、その後突き詰めて聴くことはありませんでした。

 このアルバム、「ユニコーン」をきっかけに購入しましたが、何と言っても1曲目「リキッド・フィンガーズ」と最後の「マンハッタン・フル・ダンス」は、それはもう死ぬほど聴きましたね。今でもたまに思い出して聴くこともあります。香津美さんのギターはもちろんですが、「スティーブ・ジョーダン」のタイトで切れ味の良いドラミングや「マーカス・ミラー」の「チョッパー(スラップ)」のカッコよさはそれはもう格別でした。日本人がリーダーでこんなアルバムが作れる事にびっくりしてしまいました。このアルバムで、ニューヨークを中心に活動していた「マイケル・ブレッカー」「マーカス・ミラー」「スティーブ・ジョーダン」「ウォーレン・バンハート」「マイク・マエニエリ」等のミュージシャンをじっくりと聴く機会にもなり、その後どんどん音楽視野が広がるキッカケになりました。

 そしてさかのぼって、彼のアルバムを次々に買います。

【KYLYN LIVE / KYLYN 】
kylynlive2.jpg kylin.jpg 

 「KYLYN LIVE」そして「KYLYN」の2枚ですね。噂には聞いていましたが、とにかくぶっ飛びました。「本場フュージョン」に比べ、「和製フュージョン」は荒削りな感じを受けましたが、それがまたカッコよく、そして日本人であることにある種の親近感を生み、一気に「和製フュージョン」にもはまっていきました。一曲目「インナー・ウィンド」そして矢野顕子ワールド「リバー・マスト・フロー」や「在広東少年」、そして名アレンジでもある「マイルス―ン」、そしてスタジオ版では粋な「199X」や「ソニック・ブーム」のカッコよいギターソロなど、どこを切り取っても素晴らしいサウンドです。

 そしてこの後、下のアルバムと出会います。

【Monday Blues】
mbw.jpg

このアルバムでノックアウトでした。

 はたちそこそこの若者でこのクオリティです。一発目の「マンデイ・ブルース」のテーマのカッコよさ、そして1コーラス目からパワー全開!落ち着きのない(笑)プレーが炸裂していきます。最後は「レイニー・デイ」のソロ・ギターで締めくくり、もう最高の「ジャズ・ギター・アルバム」でした。ここでの香津美さんのギターの音色、色々なギタリストをその後聴いてきた中でも5本指に入りますね。

 必聴です!!



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キリンバンド

キリンバンド・・・初代のドラマー山木秀夫さんは香津美さんのリズムの悪さに呆れて、降りてしましたよ。香津美さんは確かにリズム的には厳しいですね。

パール兄弟のライブにゲスト参加した際に、ギターの窪田君が困っていましたからね。
プロフィール

武田 謙治

Author:武田 謙治
1962年生まれ 新潟県出身
小4よりクラシックギターを始める。
中学~高校時代はロック、フュージョンに傾倒。
慶應義塾大学入学と同時に、慶應ライトミュージックソサェティに所属し、ジャズの演奏を始める。
卒業後は、働きながら音楽活動を継続し、ジャズギタリスト布川俊樹氏に4年間師事。その後、自己のバンドで各種コンテストに参加する。
【主な受賞歴】
浅草JAZZコンテスト グランプリ受賞
吉祥寺JAZZコンテスト グランプリ受賞
横浜JAZZプロムナード '94 コンペティショングランプリ受賞 横浜市民賞受賞
キングレコード「日本ジャズ維新塾」 グランプリ受賞 岡安芳明賞受賞
 
1990年代は精力的に活動をしていたが、2000年に入り、十数年の間活動休止。その後は2014年夏より活動を再開。
現在は、都内を中心に、「日本一ギターのうまいサラリーマン」を目標にライブや講師として活動中。


【ギター教えます】
 僕は有名ミュージシャンではないですが、ずっと独学でやってきて「ジャズのアドリブが全くできない」とか「そこそこ弾けるようにはなったが、なんかジャズっぽくないなー」など、自分のギター・プレイに不満な方や伸び悩んでいる方の気持ちは一番わかっているつもりですし、そんな方達の手助けができるかなーと感じています。また、このブログで連載している「Pat Martino奏法研究」等について「もっと詳しく教えてほしい!」とか「一週間に一回ペースの小出しでなく、時間をかけてじっくり教えてほしい」みたいな人にも力になれるかな?と思ってます。

 東京都杉並区に住んでいますので、通える方は僕の自宅、遠方の方や通うのは大変という方にはリモートでも教えています。レッスン内容や頻度は生徒の方々の希望に合わせて決めています。

 興味のある方はメールやメッセージ、もしくはブログのコメント送信等どんなやり方でも良いのでご連絡くだされば詳細をお伝えいたします。

 それではお待ちしています!!

Mail : rymk.takeda@gmail.com

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