僕の音楽史(85)
山野ビッグバンドコンテストも終わり、比較的長い間活動がなかったので、入学以来初めて実家の新潟に帰りました。入部してから慌ただしく過ごしていたので落ち着いて音楽を聴いていませんでした。「ジャズの歴史・常識」なるものが全く分かっていませんでしたし、誰もが聴いている名盤とやらも聴いてもいませんので、お話にならないと感じていました。そこで、以前も何度かこのブログでも紹介したジャズ好きのアマチュア・ドラマーの叔父さんにレコードを借りて、休みの間に録音していこうと考えました。叔父さんは「スイングジャーナル」を創刊の頃から(?)毎月買っているような人でもあり、レコードも1000枚近く持っていましたし、僕の影響もあってか「ジャズ」だけでなく「ロック」や「フュージョン」も聴いていてるそんな人でしたので、僕の情報源でもありました。
叔父さんがセレクトしてくれた段ボールひと箱のレコードを貪るように聴きました。今回はそんな中から、印象に残ったレコードを何枚か紹介します。
【ハーフノートのウィントン・ケリーとウェス・モンゴメリー】

叔父さんはギタリストではありませんし、ギターはジャズの中では主流とはいいがたい部分もあって、枚数はあまり所有したいませんでしたが、そんな中でも名盤は結構押さえていました。
この音源は実は何年か前にカセットテープで叔父さんからもらっていたので聴いたことがありましたが、改めてウェスの素晴らしさがわかりました。ジョージ・ベンソンやその他フュージョン・ギタリストですでにオクターブ奏法は知っていまし、真似事くらいはできましたが、本家はやはりすごいと感じました。とにかく、音が太く、温か味があって、音楽は「フレーズも大事だが、やはり音ありきだな」と実感させられました。今回は例のライトの寺さんの助言(?)もあって、A面の「ノー・ブルース」よりもB面の「ユニット・セブン」をよく聴いていました。
【フォア&モア/マイルス・デイビス】

マイルスのレコードは沢山借りていたので、「リラクシン」「クッキン」・・・などのマラソン・セッション他何枚も聴きました。そんな中でもこれが一番気に入りました。バンドのスピード感にぶっ飛んでしまいました。まだジャズ初心者であったので、マイルスの良さもあまりわからず、ミス・トーンだけが妙に気になったりもしましたが、ハンコックの破壊力やトニーの躍動感に今までの中で「ジャズ」を一番感じたものでした。そして、音もさることながら、叔父さんからマイルスに纏わる色々な逸話や音楽的な流れ(スウィング→ビバップ→ハードバープ→モード→フリー・・・・など)を教えてもらいました
【ジャイアント・ステップス、インプレッション/ジョン・コルトレーン】


これまた今話題のジョン・コルトレーンの歴史的名盤2枚ですね。
マイルス・クインテットの初期の頃で既に聴いてはいました。コルトレーンは随分と上手くなったな(笑)と感じました。このアルバムを聴いて感じたのは「熱」でした。とにかく圧倒的でした。もちろん音楽的な意味なんかわからないながらも「ジャイアント・ステップス」や「ミスターPC」「インプレッションズ」なんかはカッコイイと思いました。また、マイルス同様彼の話を叔父から聞き、ジャズの歴史や常識を学びました。
【サキソフォン・コロッサス/ソニー・ロリンズ】

コルトレーンと並ぶジニアスですが、当時は(今でも)あまりピンときませんでした。ジャズの「カッコよさ」や「熱さ」と言う意味では頃トレーンに軍配が上がることもあって、彼のすばらしさを理解するにはまだ早すぎたかもしれません・・・・。
ギターを持って帰省していましたが、聴くことに専念していたこともあって、あまり練習しなかったように思います。ジャズはまだあまり上手に弾けていませんでしたね。はっきりとは記憶にないですが「ブルース・ペンタトニックに6度の音を加えた、そんな感じの音使い」で「ブルースや一発ものは何とか弾けるがスタンダードなど転調があるものは無理!」くらいのレベルであったと思います。
レコードの紹介はまだまだ続きます。