僕の音楽史(80)
定期試験が終わり、夏合宿までのライトの練習がないある日、家でゴロゴロしているとテレビのコマーシャルで妙にかっこいいサウンドが流れているのを耳にしました。
「ん?何だ?誰の演奏だろう?」
その時はわからなかったのですが、次にそのコマーシャルを見た時に映像のテロップを確認しました。
「パット・メセニー?あっ!」
以前このブログでも書きましたが、同じライトの新入部員川島君から録音してもらい、僕的には全く評価の低かったあの「パット・メセニー」でした。
なんどもそのコマーシャル映像を見るにつけ、そのメロディーがすごく耳に残るものだたので、レコードを買ってみることにしました。そのレコードが下の発売間もない「アメリカン・ガレージ」でした。今では何のコマーシャルであったかは記憶にありません。なんか、画面全体にベールがかかっていて、画面いっぱい白いイメージで、洋食器が映っていて、メセニーの左手の映像が映って、微笑みかけていて....記憶があいまいなので違っているかもしれません。

レコード盤に針を落とすと、いきなりコマーシャルで聴いた例のサウンドが耳に飛び込んできます。一曲目の「(クロス・ザ)ハートランド」です。
「これ、これ、かっこいい!!」
B面に針を落とします。いきなり、8ビートのパワフルなドラムのイントロです。
「何だこりゃ?ロック、あれ?でもギターの音が歪んでいない!しかも転調だらけ.....。」
もう、この2曲でノックアウトでした。
これが「パット・メセニー」と僕との関係(?)の始まりであり、この時以来この気持ちはずっと今も続いています。メセニー・ファンの中ではこの「アメリカン・ガレージ」は随分とポップになった問題作でもあり、酷評されてもいました。でも、僕はパット・メセニー・グループの中では5本指に入る名作と思っています。今も僕はこのアルバムのタイトル曲「アメリカン・ガレージ」を自分のリーダー・バンドで取り上げて演奏しています。
ライトの合宿前に色々と嫌なことを耳にしました。
「写譜」 とか 「デンスケ番」とか.......。
とりあえず一番の問題は、レギュラー・バンドのメンバーではない僕にとって、先輩たちが練習している間、いったい何をして過ごしてればよいのだろう??ってことでした。