僕の音楽史(75)
ライトのトロンボーン奏者川島君から録音してもらった残りの2枚を聴きます。

「なんだこれ、パット・・・あれ、何と読むんだろう?」
カセット頭から曲をかけます。
「なんだ?これギターの音?なんの音だろう・・・??」
なんだかよくわからないまま終わりました。次は明らかギターの音が聴こえてきます。が、しかしです。
「なんかクネクネしていて、なんだか女っぽいギターだな!」
カセットテープを最後まで聴くことができませんでした。今のCDやデータと違って、カセットは曲を飛ばすことが出来ません(笑)。
これが、パット・メセニーとの「初めての出会い」でした。
僕の事をどんなギター弾きか知っている人は、パット・マルティーノとパット・メセニー、この2人から僕はどんなに影響を受けているか!そして僕がいまだにギターを弾いているのは彼らのおかげかってことは、きっと容易に想像できると思いますが、最初の出会いは、実はこんな感じだったのです。もちろん僕の音楽性が未熟だったことだけが理由なのですがね。メセニーについては、ここで一旦は終わりです。
もう一本、ジョージ・ベンソンのテープを聴きます。

もちろん、彼の名前くらいは流石に僕でも知っていましたが、演奏は初めてでした。これは、一発で気に入りました。そして、独特のグルーブ感と速いパッセージにもう虜になりました。僕はこの時点では黒人ギタリストを意識して聴いたことも初めてだった思います。躍動感に満ちたバネのあるパッセージは黒人の陸上短距離選手が思い出されました。ただ、彼のギターを研究しだすのはもう少しあとで、別のアルバムやミュージシャンを聴くようになってからです。これも、また別の機会に書こうと思います。
レギュラーバンド練習の時に川島君と会い、録音してもらった3本の感想について話しました。
「ベンソンは気に入ると思ったが、メセニーについては意外だな。」
とのコメントでしたね、たしか。
そして、先輩達の演奏する姿に目をやると、今まで見たことのない先輩がアルトサックスを吹いていました。
「あれ、誰だろう?」
「お前、知らないの?あの人が淳平さんだよ!!」
「????」