Pat Martino 奏法研究(18)
代表的なマイナー・コンバージョンの考え方を4回にわたってご紹介してきました。まだまだ、色々なコンバージョンの考え方がありますし、僕がまだ発見できていない考え方もあると思います。ただ、今までの4つだけでも、普通のジャズスタンダード曲には十分対応できますし、皆さんのフレーズがジャズっぽく生まれ変わると思います。
おさらいします
【2-1】 D7 ⇒ Am7
ドミナントの位置づけではない7thコードは5度上のマイナー7thに置き換える。
※Ⅱ-ⅤがAm7-D7と考えれば置き換えやすいですよね。
【2-2】 C ⇒ Am7
トニックのメジャーは単三度下のマイナー7thに置き換える。
※ただし、Am7の6度音F♯はCの♭5thにあたり、注意が必要。
【2-3】 G7→C ⇒ A♭m7→C
ドミナント7thは半音上のマイナー7thに置き換える。
※半音上のドリアンスケールはオルタ―ドとほぼ同じ
【2-4】 Dm7(♭5) ⇒ Fm7 m7(♭5)は単三度上のマイナー7thに置き換える。
それでは、この考え方をジャズの代表的なスタンダード「枯葉」にあてはめてみましょう。

上がもとの一般的なコード進行です。そして、下がマイナー・コンバージョンの考えをあてはめた場合です。
黒字はオリジナルのまま、赤字がオリジナルから変換されたものです。
僕はこう考えて弾いていますし、マルティーノさんも絶対こう考えているに違いありません。
なんのこっちゃでしょう?
なぜこうなるかは、次回から解説していきますので、皆さんは各自考えておいてください。
【補足】
またまた、しつこいようですが、「コンバージョンの譜面のとおりにコードを弾いて伴奏できる」のではないですからね。あくまでドリアンスケールと結びつけるための置き換えであることを忘れずに!