僕の音楽史(72)
慶應義塾ライトミュージックソサイエティ(今後はライトと書くようにします)の公開練習の後に先輩たちと三田キャンパス近くの喫茶店に行き、セクション別に別れ色々と話を聞きました。僕はギタリストなので、ギタリスト、ベーシスト、ドラマー、ピアニストの先輩たちと席を並べて話しました。一つ一つ細かくは覚えていませんが、印象に残ったお話だけ簡単に・・・。
まず、このリズム隊の人たち、ライトで演奏している音楽はもちろんビッグバンドのジャズでしたが、経歴は皆ロック、フュージョンやポップス上がりで、自分と比較的似ているなと思い、少し安心しました。好きな音楽的趣向も年齢が1~2歳くらい上なだけですからほとんど同じでした。「じゃ、なんでこのバンドにいるんだろう?」と疑問に思いましたが、「ライトには凄いプレイヤーが先輩にいる。他のサークルにはこんな凄い人はなかなかいないよ」とのことでした。「カシオペアの神保さんのことですか?」と聞くと「神保さんはもちろん凄い。でも、それだけじゃないんだよ。」
どうやらこんな話のようです。
「昨年までライトの現役メンバーであるピアノ、ベース、ドラムス(神保さん)とまだ現役で活動しているアルトサックスの四人でビッグバンドではなく個別のバンドで活動していて、それがとてつもなく凄いんだよ。あんなの聴かされたら、もう頑張ってやるしかない!」
確かにライトとしてやっている音楽は全く興味の対象外でした。でもそんなに凄いプレイヤーを輩出するサークル、そして現役にも凄いプレイヤーがいるってのは「このサークルには何かあるな」と思いました。また、自分の受験勉強の事に照らし合わせて考えてみました。以前、このブログにも書きましたが、最初は見栄はって「国立大学文系コース」で辛い受験生活でした。周りには東大・京大・一橋に軽く現役入学した頭のいい奴らばかりでした。でも、そんな友達の中で一年間受験生活をしていたから、こんな俺でも慶應に現役合格できたのではないかと思いました。
「音楽環境」がいかに大事かってことは何となくわかっていました。そして、勉強以上に音楽には「環境」というものが物凄く大事であるとも思っていました。「必死に練習して出来るようになる」のではなく「知らず知らずのうちに出来るようになる」というのが理想と思いました。そのためには「素晴らしい音楽環境に身を置く」事が必須の様に思いました。
そうは言うものの簡単には決められませんでした。色々話して納得できる部分と俺には無理!と感じる部分もあり、もちろんその場では当然決断できませんでしたが、結局その後、新歓コンパに参加して入部することになりました。それ以外のサークルやバンドの演奏を色々聴いたのですが、これ!っていうサークルがなく、段々考えるのも面倒になってきて「まー、入ってみてつまんなかったら辞めればいいや!」くらいにその時は考えていました。後になって、そんな簡単にやめさせてくれるような甘っちょろい部活動ではないことに気が付くのですがね(笑)。
※この写真は僕が参加している当時のライトではありません
