ジャズギター裏口入学(9)
折角キーがCのブルース・コードについて簡単に説明してきたので、これを題材にして、少し「ジャズっぽいアドリブ」について書いてみようと思います。
ここで改めて言っておきますが、「ジャズっぽい」の定義については、人それぞれですので、ここでは語りません。あと、ブルースの進行やコードについてもう少し語ってくれという方も、しばらくお待ちください。そのうち解説します。
この講座の順番は、ロックギタリストだった僕が、大学時代からジャズと格闘していた経験から、無駄を省き、順番を並べ替えて皆さんが習得しやすく書いているつもりなので、一般的な教則本とは出てくる順番も内容も全く違います。それでは今回の本題に入りますね。
まず、下の動画を見てください。
どうですか?バッキングが4つ切りの事もあってか、これだけでも充分「ジャズっぽい」ですかね?
僕の大学1年位の演奏は、多分こんな感じだったと思います。こんな感じと言うのは、いわゆる「ブルースペンタトニック+α」「メジャーペンタトニック+α」のみでなるべくチョーキングを使わないで弾くというフレージングです。
まず、「ジャズギターへの入口」はこれだと思っています。これをしっかり体得しないと先はないと言っても良いくらいです。このようなフレージングは、ロック、ブルース系のギタリストは、カッコよくできるかは別にして割と簡単にできると思います。でも僕はなんか物足りなく思いました。これが悪いと言っている訳ではないのです。逆に、今となってはこの方がカッコ良かったり、難しかったりします。それでは、ちょっとだけ、いわゆる「ジャズ」っぽいエッセンスを加えて弾いてみますよ。それが下の動画です。わかりやすく、1コーラス目は先の動画と同じコンセプトで弾いたのち、2、3コーラス目はジャズっぽいエッセンスを少しだえ加えて弾いてみます。
どうですか?「あれ、ちょっとだけジャズっぽくなったぞ?」と感じてくれると嬉しいのです。どんなエッセンスを加味したかの解説は重要なところで少し長くなるので次回に回します。動画の音で自分なりに感じ取ってみてください。
こんな感じで、少しづつ「ブルース」を「ジャズブルース」に変えていくために何回かにわたって料理していきます。
