Pat Martino 奏法研究(15)
これはあえて説明の必要がないのかもしれませんが、一応前回のD7の時と同じようにギターの指板で説明しますね。
【図1】はC、【図2】は前回と同じAm7です。違いを見比べてみると、赤丸の5弦3フレットのC音だけです。また、ザッとコードを弾いてみてください。サウンドは同じ感じですよね?!そりゃ、そうです。赤丸のC音はもともとAm7の構成音(3弦5フレット)ですよね。分数コード(最低音を指定する書き方)でAm7を書くと、「C/A」ともいえますよね。したがってCはAm7に置き換えることができて、Aドリアンスケールを使ってアドリブができます。C△7、C6もCの仲間と考えます。譜面に「C」って書いてあったって、ドミソしか弾かない人はいませんよね?たいていの人はC△7やC6を弾いてると思います。
ちょっと、待ってください。みなさん、Aドリアンスケールを使って弾いてみて、なんか違和感感じませんでした?「なんか変だぞ??」って思ったあなたの耳は正常です。AドリアンスケールのF♯音がなんか気になりませんでしたか?
CのコードでF♯音は♭5thにあたり、結構強力な「テンション(緊張)ノート」にあたり、使い方に注意が必要です。初心者の方はAm7(Aドリアン)でフレーズを組み立てると言いつつ、F♯音を使わない方が無難です。
僕も注意して使います。やり方は僕の場合は2通りですね。
1.速いテンポでF♯音が一瞬のうちに通り過ぎる場合は、「おや?」と思った次の瞬間はもう耳は次に行ってますから、かえって効果的で、格好良かったりするのであえて使う。
2.ゆっくりなテンポではF♯→A→Gのように最終的にG音(Cメジャーの5度音程)に解決させ、「おや?→ほっ!」と安心させる。
こんな使い方をしてます。
【補足】
CについてはマルティーノはC⇒Am7とコンバージョンするように、ビデオで解説していたので、ここでもそれに沿って解説しましたが、Cコードは要はドミソの和音なのだから、あえてコンバージョンなんて面倒なこと考えず、ドレミファソラシド(Cイオニアン)でフレーズを組み立てるとかCメジャーアルペジオを弾くと考えた方が良いかもしれません。もしくはC⇒Dm7と考えてDドリアンを弾く(要はレミファソラシドレ)の方がしっくりいくのかもしれませんね。

