僕の音楽史(50)

ギター・ワークショップ Vol.1というレコードを聴きました。森園勝敏、大村憲司、渡辺香津美、山岸潤史の四人の日本人ギタリストたちのオムニバス・アルバムです。この辺の記憶は実はあいまいなのですが、多分友達の新保君から聴かせてもらったのかもしれません。正直、日本のギタリストたちがこんな感じになっていたとは全く知りませんでした。
ギタリストの名前はみな聞いたことがある人たちばかりでしたが、演奏自体を聴いていたのは四人囃子の森園勝敏さんくらいでした。ただ四人囃子を脱退してからの足取りは全く知らずにいました。
収められていた曲はどれにも驚かされましたが、一番の驚きは「ギターの音が歪んでいない」という事でした。あとリズムも「8ビートではない(もちろんビートの名前なんか知りませんでしたが・・・・)」ってことでした。ただ、前回紹介したクリエイションの「暗闇のレオ」やテレビからよく流れてきていたサウンドである程度免疫はできていたので、すんなり入ってきました。そして、とてもカッコよく聴こえました。何よりも嬉しかったのは、ロックと同じく「ギターが主役」であることでした。
もう自分の中から「ロック」は出ていってしまいました。当時の僕には「ロックも良いがクロスオーバー(フュージョン)も良い」みたいな考えにはならず、一部のミュージシャンを除いては全く興味がなくなってしまいました。「ロックはもう古い、終わった」と感じてしまっていました。
このアルバムに参加しているギタリストの中では「森園勝敏」「渡辺香津美」の二人が気に入りました。
こんな感じで、僕はまず日本のギタリスト達からクロスオーバー(フュージョン)の世界へと足を踏み入れていきました。