Pat Martino奏法研究(57)
問題の17小節のG7のところです。この曲の聴かせどころで、ギタリストの力量が試される部分です。でも、ここではあくまでパット・マルティーノ奏法ってことですから、コンテンポラリーなラインやハーモニーは解説しません、できません、教えてほしいくらいです(笑)。
彼は大きく4つの事をやると思います。が、あくまで僕の想像です。彼がステラを演奏したテイクを聴いたことがないからです。
まず、17~20小節のサウンドをコードで弾いておきます。
1.マイナーのトゥー・ファイブと考える
17-18小節がG7で19-20小節がCm7、「なーんだCmのトゥー・ファイブじゃないか」ってことで、弾くと下の参考ビデオのようになります。が、きっとパットはこの部分ではこうはあまり弾かないと思います。
2.G7♭13 ⇒ A♭m7にコンバージョンしてA♭ドリアンでラインを組み立てる
彼はほとんどこれに始終するでしょうね。参考動画をどうぞ。
3.Gコンビネーション・ディミニッシュを弾く
ほとんど全てのギタリストはこのスケールを使ってラインを考えるでしょうね。何十年か前かにジョンスコ辺りのアウトフレーズでとても話題になったスケールで、今もこのスケールを中心にフレーズを考えるとあっちの世界に行きやすくなります。が、しかし彼はあまり多用しません。なぜって、マイナーコンバージョンを想定に弾いたドリアンはコンディミの構成音なので・・・話がややこしくなりますので、別の機会に。動画を参考になさってください。動画では、誰もが知っているコンディミのスケールまんまのフレーズを紹介してます。
4.Gホール・トーン・スケールでお決まりのフレーズを弾く。
これは、結構な確率でやると思いますね。ホールトーンはパットは比較的よく使います。彼の得意フレーズもたくさんありますね。個々の動画ではやってませんが。
で、21小節目以降は今までの解説に出てきたコードばかりですので、これにて星影のステラの小節単位の解説は終わりにします。
次回はまとめとしてステラのコード進行でパット・マルティーノ・フレーズをちりばめた「エチュード」みたいなやつを紹介します。基礎練習やウォーミングアップのお供にどうぞ!
といっても、これから作るので、少しだけお時間をください!
