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僕の音楽史(43)

【高校1年生(1977〜78年)】

 大好きだったイエスを聴かない日々が結構長く続きました。ツェッペリンやジェフ・ベック、クリエイションなどのハード・ロック等に趣向が偏ってきたことも理由のひとつでしたが、リレイヤー(74年作品)以来彼らの新譜の発売がなかったことが一番の大きな理由でした。

 このブログでも以前紹介しましたが、前作「リレイヤー」は結構気に入っていました。リック・ウェイクマンのいないサウンドを凄く心配していましたが、パトリック・モラーツのプレイはそんな心配を吹き飛ばす素晴らしいプレイでした。オーケストレイションという観点では、リック・ウェイクマンに軍配が上がりますが、キーボード・ソロでのフレーズはカッコよく、変にクラッシック色がないところがイカしていましたので、何の不満も個人的にはありませんでした。

 雑誌で、そんなパトリック・モラーツが脱退し、リック・ウェイクマンが復帰、アルバムを制作中とのニュースは既に知っていました。そして約3年ぶりの待望の新作が発売されました。「究極(ゴーイング・フォー・ザ・ワン)」です。

yesyes.jpg


 僕はこのアルバムは買いませんせんでした。何故か記憶にありませんが「お小遣いがない」、そんな程度の理由だと思います。例によって友人新保君が買っていたので、借りて聴きました。

 まず、ジャケットが今までと趣が違うのが驚きでした。今までは、ロジャーディーンの描く幻想的な絵画がジャケットでした。「新たな出発」を意識してなのでしょうか?そしてサウンドは???一曲目から針を落とすと・・・・

 いきなりスティーブ・ハウのハードなペダル・スティール・ギターが、耳に飛び込んできます。そして、相変わらずのハイ・トーンなアンダーソンのボーカルです。力強いサウンドです。でも、その後曲が進んでいきますが、なんかピンとくるものが最後までありませんでした。

 イエスにはやはり「危機」や「錯乱の扉」のような20分を超える大作を期待していましたし、「ラウンドアバウト」や「燃える朝焼け」のような一つのモチーフをどんどん発展させるマニアックな曲が大好きでした。そんな作風は影を潜め、随分とストレートな印象でした。「なるほど!」確かにこのサウンドにはロジャー・ディーンの絵画ジャケットは合いませんね。

 個人的な感想では、随分と中途半端で、なんか煮え切らないサウンドに思えました。こういうサウンドは、別に「イエス」がやらなくても良いのではとも感じました。

 結局、「ザ・イエス・アルバム」「こわれもの」「危機」「イエスソングズ」を超えるものではもうないのか?というのがこのアルバムを聴き終わったときに感じた正直な感想です。

 次は、今までこのブログに一度も登場していないバンド、アルバムを紹介することになります。 

 

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プロフィール

武田 謙治

Author:武田 謙治
1962年生まれ 新潟県出身
小4よりクラシックギターを始める。
中学~高校時代はロック、フュージョンに傾倒。
慶應義塾大学入学と同時に、慶應ライトミュージックソサェティに所属し、ジャズの演奏を始める。
卒業後は、働きながら音楽活動を継続し、ジャズギタリスト布川俊樹氏に4年間師事。その後、自己のバンドで各種コンテストに参加する。
【主な受賞歴】
浅草JAZZコンテスト グランプリ受賞
吉祥寺JAZZコンテスト グランプリ受賞
横浜JAZZプロムナード '94 コンペティショングランプリ受賞 横浜市民賞受賞
キングレコード「日本ジャズ維新塾」 グランプリ受賞 岡安芳明賞受賞
 
1990年代は精力的に活動をしていたが、2000年に入り、十数年の間活動休止。その後は2014年夏より活動を再開。
現在は、都内を中心に、「日本一ギターのうまいサラリーマン」を目標にライブや講師として活動中。


【ギター教えます】
 僕は有名ミュージシャンではないですが、ずっと独学でやってきて「ジャズのアドリブが全くできない」とか「そこそこ弾けるようにはなったが、なんかジャズっぽくないなー」など、自分のギター・プレイに不満な方や伸び悩んでいる方の気持ちは一番わかっているつもりですし、そんな方達の手助けができるかなーと感じています。また、このブログで連載している「Pat Martino奏法研究」等について「もっと詳しく教えてほしい!」とか「一週間に一回ペースの小出しでなく、時間をかけてじっくり教えてほしい」みたいな人にも力になれるかな?と思ってます。

 東京都杉並区に住んでいますので、通える方は僕の自宅、遠方の方や通うのは大変という方にはリモートでも教えています。レッスン内容や頻度は生徒の方々の希望に合わせて決めています。

 興味のある方はメールやメッセージ、もしくはブログのコメント送信等どんなやり方でも良いのでご連絡くだされば詳細をお伝えいたします。

 それではお待ちしています!!

Mail : rymk.takeda@gmail.com

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