Pat Martino 奏法研究(13)
あらかじめお断りしておきますが、僕は音楽理論にあまり明るい方ではありません。したがって、これから解説していくことは、音楽理論を多少なりともかじった方なら、少々物足りないと思いますし、「それ違うじゃないか!?」という部分も、もしかしたらあるかもしれません。しかも、ギターの指板を使って解説していきますので、ギター以外の方が理解するには???な部分もあります。
「最小限の理論しか知らないギタリストが、マイナー・コンバージョン・コンセプトの考え方を利用して、アドリブ演奏ができるようになる」
を目的に話していきますので、いわゆる理論書のような解説を期待してらっしゃる方は、残念ながら不適切ですのでご了承ください。
それでは、さっそくはじめます。
「マイナー・コンバージョン・コンセプト」とは、簡単に言うと
「全てのコードをマイナーコードに置き換えて(コンバージョン)、マイナーコードで使えるスケールをあてはめて弾く」
という考え方です。この講座では、話を簡単にするために、下のように言い切ってしまいましょう。
「全てのコードをマイナー7thコードに置き換えて、マイナー7thコードで使えるドリアンスケールをあてはめて弾く」
注意点は以下の2つ。
・「マイナー7thコードに置き換えて・・・」っていうのは、「置き換えてコードが弾けます」ということではなく「置き換えて考えることができます」という理解が一番良いと思います。したがって、譜面にD7書いてあるときにAm7のコードをかき鳴らすことができるということではありません。
・マイナー7thコードで使えるスケールというのはいくつもあるのかもしれませんが、これからの解説は一部の例外を除いて、「マイナー7thコードはドリアンスケールで弾く」としておいてください。
「何でコンバージョンして考えるのでしょう?」「頭の中で一々置き換えて考えては、かえってややっこしいのではないか?」ての声が聞こえてきそうですが、目的はこうです。
「全てのコードをマイナー7thコードに置き換えて考えることが出来て、それを全部ドリアンスケールで弾いてよければ、色々なスケールを覚えなくても、ドリアンスケール一つ覚えておけば、どんな曲も弾ける」
これが「マイナー・コンバージョン・コンセプト」の一番の目的です。
次回から、具体的な解説に入ります。
ご期待ください!